更新日: 2020.04.07 年末調整

転職したときの年末調整はどうなるの?確定申告が必要なケースとは

執筆者 : 蓑田透

転職したときの年末調整はどうなるの?確定申告が必要なケースとは
夏の猛暑や季節外れの巨大台風による各地の被害などの出来事が記憶にまだ新しいですが、ようやく秋も深まる11月となり来月はもう師走。
 
会社勤めの方々にとってはそろそろ年末調整の季節がやってきます。今回はこの年末調整と、転職した場合の対応方法について紹介します。
 
蓑田透

執筆者:蓑田透(みのだ とおる)

ライフメイツ社会保険労務士事務所代表

1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者、
社会保険労務士、米国税理士、宅建士
早稲田大学卒業後IT業界に従事していたが、格差社会による低所得層の増加や高齢化社会における社会保障の必要性、および国際化による海外在住者向け生活サポートの必要性を強く予感し現職を開業。
 

ライフプラン、年金、高齢者向け施策、海外在住日本人向け支援(国内行政手続、日本の老親のケア、帰国時サポートなど)を中心に代行・相談サービスを提供中。

企業向けコンサルティング(起業、働き方改革、コロナ緊急事態の助成金等支援)の実施。

国内外に多数実績をもつ。
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海外在住日本人向け支援サイト
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年末調整とは

年末調整は会社員などの給与所得者の所得税の納税手続の一環で行われるしくみですが、会社(事業者)が本人の代わりに手続きを行ってくれるという性格上、十分に理解していない人もいると思います。まずは、年末調整のしくみについておさらいしましょう。
 
通常、所得税は1年間の所得に対する税金を翌年の2月16日~3月15日の間に確定申告を行い納めますが、会社員の場合、年間の所得にかかる所得税を事業者が給与からあらかじめ差し引く方法を採ります。これを「源泉徴収」といい、従業員の給与を支払う事業者であれば必ず行わなければなりません。
 
このときに差し引かれた分を「源泉所得税」といい、その額は毎年の源泉徴収税額表によって決められています。この源泉徴収のしくみにより従業員は確定申告をする必要がなく、毎月の給与から少額ずつ所得税を納めることができます。
 
しかし、源泉徴収した源泉所得税の1年間の合計額と年末時点のその人本来の所得税額は一致しないため、それを精算する必要があります。これが年末調整です。
 
年末調整が終わると事業者から源泉徴収票を受け取ります(通常は1月)。源泉徴収票には1年間の給与額、受取先、控除額、扶養家族、納税額などが記入されています。例えば、A社の会社員は年末調整後、1月に源泉徴収票をA社より受け取ります。
 

 

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転職した場合の年末調整

では、転職して会社が変わった場合の取り扱いはどうなるのでしょうか?
 
退職してその年のうちに別の会社に転職した場合は、転職先で年末調整を受けます。転職先では、退職した会社で得た収入と転職先の会社で得た収入を合算して所得税を計算します。
 
そのために、退職するまでに源泉徴収された税額が記載された源泉徴収票を退職した会社から受け取り、転職先の会社へ提出しなければなりません。
 
例えば、7月末でA社を退職して8月1日にB社へ転職した場合、7月までの源泉徴収票をA社から受け取ってB社へ提出します。そしてB社は12月の給与、賞与確定後、A社の分の源泉所得税も含めて年末調整を行います。
 

 
ですから、転職をした場合、退職した会社から源泉徴収票を受け取って転職先の会社へ提出することを忘れないよう注意が必要です。退職した会社からの源泉徴収票は、退職日に受け取る場合と、後から郵送される場合があるので事前に確認をしておくとよいでしょう。
 

確定申告も忘れずに

年末調整はあくまでも会社員など給与所得者の給与所得が対象となります。それ以外の所得(年間給与が2000万円超の場合、副収入が20万円以上ある場合など)がある場合は別途確定申告が必要となります。
 
また、上記例のように転職した場合でも、何らかの理由でA社から源泉徴収票を受け取ることができなかった場合は確定申告が必要となります。
 
執筆者:蓑田透
ライフメイツ社会保険労務士事務所代表