更新日: 2019.06.27 その他税金
車を買うときにかかる税金「自動車取得税」ってなに?
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執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)
明治大学法学部法律学科を卒業後、金融機関にて資産運用業務に従事。
ファイナンシャル・プランナー(FP)の上級資格である「CFP®資格」を取得後、2007年に開業。
子育て世帯や退職準備世帯を中心に「暮らしとお金」の相談業務を行う。
また、全国商工会連合会の「エキスパートバンク」にCFP®資格保持者として登録。
法人向け福利厚生制度「ワーク・ライフ・バランス相談室」を提案し、企業にお勤めの役員・従業員が抱えている「暮らしとお金」についてのお悩み相談も行う。
2017年、独立行政法人日本学生支援機構の「スカラシップ・アドバイザー」に認定され、高等学校やPTA向けに奨学金のセミナー・相談会を通じ、国の事業として教育の格差など社会問題の解決にも取り組む。
https://fpofficekaientai.wixsite.com/fp-office-kaientai
自動車にかかる「税金」とその種類
車を買うと「自動車取得税」と「消費税」がかかります。また、車を持っている間は、「自動車重量税」と「自動車税(軽自動車税)」がかかります。
そして、普段はあまり意識しないと思いますが、ガソリンの価格は本体価格の他に「石油税」と「ガソリン税」が加えられており、これに「消費税」が付いてきます。
こう見ると、車を買う、維持するにはいろいろな税金がかかるんだなぁと思いますね。これらの税金にはそれぞれ使い道があり、国で使われるもの、地方で使われるもので分けられています。
国で使われる税金を「国税」、地方で使われる税金を「地方税(市町村税・都道府県税)」と言います。自動車に関する税金のうち、自動車重量税、石油税、ガソリン税が「国税」、自動車取得税と自動車税(軽自動車税)が「地方税」となっています。
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「自動車取得税」とは
それでは、自動車の所有者として知っておいた方がいい「自動車取得税」と「自動車重量税」、「自動車税(軽自動車税)」について、ポイントを整理してみましょう。
〇自動車取得税
自動車取得税は、車を取得した人にかかる税金(地方税)です。これを納めるのは自動車の登録時ですが、通常は、ディーラーや中古車屋さんが代行してくれるため、買ったときと考えて差し支えありません。
ここで、自動車取得税の計算式を確認しておきましょう。新車の自家用普通自動車の場合、計算式は次のようになっています。
「自動車取得税=取得価額×3%」
取得価額は、課税標準基準額と付加物(カーナビやカーステレオなど)の価額を加えたものです。新車の場合、希望販売価格の90%程度と考えておきましょう。。
一方、中古車の場合、少し考え方が異なります。ポイントは「残価率」です。
新車の場合、課税標準基準額と付加物の価額を取得価額として、これに税率がかけられていました。これに対し、中古車では課税標準基準額に残価率と呼ばれる「自動車の経過年数に応じた掛け率」がかけられ、取得価額が計算されます。
要は、「中古なので価値の目減り分は考慮します」ということです。これにより、必然的に新車に比べて中古車の方が自動車取得税は少なく済みます。
「自動車取得税」のポイント
取得価額が50万円以下の場合、自動車取得税は課せられません(2019年9月30日まで)。自動車の購入費用だけで考えると、取得価額が50万円以下の車を選ぶというのもひとつの方法かもしれません。
また、排ガス基準や燃費基準に応じた、いわゆる「エコカー減税」と呼ばれる減免措置があります。これまで、適用期限は2018年4月1日から2019年3月31日まででしたが、平成31年度税制改正により2019年9月30日まで延長されることになりました。
例えば、電気自動車や燃料電池自動車の場合、自動車取得税は非課税。ハイブリッド車などでは、燃費基準の達成率に応じて、20%軽減・25%軽減・50%軽減・非課税と段階的に減免されます。
ただし、以前より、車の購入に際し自動車取得税と消費税がかかるのは二重課税だという指摘がありました。そのため、2019年10月1日から予定されている消費税率の10%引き上げに合わせ、自動車取得税を廃止する代わりに、環境性能割の導入が図られています。
今後はこの点も注目されるため、車を買おうという方は気に留めておくといいかもしれません。次回は「自動車重量税」についてお伝えしていきたいと思います。
執筆者:重定賢治(しげさだ けんじ)
ファイナンシャル・プランナー(CFP)