自動車税が「免除」になることがあると聞きました。どのような場合に免除になるのでしょうか?
配信日: 2025.06.07


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目次
自動車税が免除になる主なケースとは?
自動車税の免除や減免は、以下のようなケースで適用されることがあります。
・障がい者やその家族が所有・使用する自動車
障がい者本人が所有・使用する自動車、または同居もしくは扶養している三親等以内の親族が所有し、障がい者のために使用する自動車が、身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳、戦傷病者手帳の交付を受けている場合に減免対象となることがあります。
・福祉施設や社会福祉法人が使用する自動車
福祉施設や社会福祉法人等が社会福祉事業に専用利用する自動車は、自動車税(種別割)の減免対象となります。
・福祉車両
車いすの昇降装置などを装着し、構造上障がい者専用に使用される自動車に対して、減免が行われる「構造減免」の制度があります。
・エコカー
燃費性能の高い車を購入した場合、自動車税が軽減される「環境性能割」の制度があります。
これらの制度は、自治体によって適用条件や減免額が異なるため、詳細は居住地の自治体に確認することが重要です。
障がい者やその家族が対象となる減免制度
障がい者やその家族が所有・使用する自動車に対しては、表1のような減免制度があります。
【表1】
対象者 | 身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳、戦傷病者手帳の所持者で、かつ各手帳の等級や障害内容が自治体の定める基準を満たす方。 |
対象車両 | 障がい者本人が所有・使用する自動車、または同居の三親等以内の親族が所有し、障がい者の通院や通学などのために使用する自動車。また、別居でも扶養している三親等以内の親族が所有する場合も対象となることがあります。 |
減免内容 | 自動車税(種別割)や自動車税(環境性能割)の全額または一部が減免されます。 |
申請方法 | 居住地の自治体に申請書を提出し、必要書類を添付することで申請します。 |
東京都 「障害をお持ちの方へ【自動車税環境性能割・自動車税種別割】減免のご案内」を基に筆者作成
エコカーや福祉車両に適用される減免措置
エコカーや福祉車両に対しても、以下のような減免措置が適用される場合があります。
・エコカー減税
燃費性能や排出ガス性能が高い車を購入した場合、自動車重量税が減免される制度です(自動車税(種別割)は「グリーン化特例」により軽減されます)。
・グリーン化特例
一定の燃費基準を満たす車に対して、自動車税が軽減される制度です。
・福祉車両減免
車いすの昇降装置などを装着し、構造上障がい者専用に使用される自動車に対して、減免が行われる制度です。
これらの制度も、自治体によって適用条件や減免額が異なるため、詳細は居住地の自治体に確認することが重要です。
申請手続きと必要書類について
自動車税の減免を受けるためには、居住地の自治体の税務課や自動車税管理事務所にて、以下のような書類が必要です。
●減免申請書
●身体障がい者手帳、療育手帳、精神障がい者保健福祉手帳、戦傷病者手帳のいずれか
●自動車検査証(車検証)
●運転免許証
●住民票謄本(続柄の記載があるもの、必要に応じて)
●生計同一証明書や常時介護証明書(必要に応じて)
●既減免車を手放した証明書(該当する場合)
●通院・通学・通勤を証明する書類(自治体や状況により必要な場合あり)
●印鑑(自治体によっては不要)
申請手続きや必要書類は自治体によって異なる場合があるため、事前に確認することが重要です。
自動車税の免除制度を活用するために
自動車税の免除や減免制度は、障がい者やその家族、福祉施設、エコカーの所有者など、特定の条件を満たす方々にとって、経済的な負担を軽減するための重要な制度です。
これらの制度を活用するためには、適用条件や申請手続き、必要書類を正しく理解し、居住地の自治体に確認することが大切です。制度を上手に活用し、安心して自動車を利用できるようにしましょう。
出典
東京都 障害をお持ちの方へ【自動車税環境性能割・自動車税種別割】減免のご案内
国土交通省 自動車関係税制について (エコカー減税、グリーン化特例 等)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー