ふるさと納税の「返礼品」を母が毎月郵送してくれます。ありがたいですが、他人が受け取ってもいいのでしょうか?

配信日: 2025.06.14

この記事は約 5 分で読めます。
ふるさと納税の「返礼品」を母が毎月郵送してくれます。ありがたいですが、他人が受け取ってもいいのでしょうか?
「ふるさと納税でもらった返礼品、毎月母が送ってきてくれる。ありがたいけれど、これって他人が受け取っても問題ないのだろうか?」こうした素朴な疑問を持つ人は意外と多いかもしれません。
 
ふるさと納税は本来、寄付者本人への返礼を前提とした制度ですが、実際の運用面では柔軟な対応も認められています。この記事では、ふるさと納税の返礼品を家族や他人が受け取る場合のルールや注意点を解説します。
柘植輝

行政書士

2級ファイナンシャルプランナー
大学在学中から行政書士、2級FP技能士、宅建士の資格を活かして活動を始める。
現在では行政書士・ファイナンシャルプランナーとして活躍する傍ら、フリーライターとして精力的に活動中。
広範な知識をもとに市民法務から企業法務まで幅広く手掛ける。

【PR】お得にふるさと納税するなら

【PR】ふるなび

ふるなび

おすすめポイント

・サービス利用でもらえる「ふるなびコイン」が魅力的!
「1コイン=約1円相当」でAmazonギフト券やPayPay残高等に交換で可能
・旅行体験型返礼品など、返礼品の種類が豊富!ふるなび独自の返礼品も!
・申し込みから決済までワンストップでできるので手続きも簡単

ふるさと納税の返礼品は誰が受け取ってもいいの?

まず結論からいうと、ふるさと納税の返礼品は寄付者本人以外の人が受け取ることも可能です。
 
多くのふるさと納税サイトや自治体では、申込時に「配送先住所」を指定できる仕組みがあり、寄付者本人の住所とは異なる家族や知人宛に直接送ることも問題ないようです。
 
これは、例えば親が子どもや孫に贈り物感覚で返礼品を送る場合や、離れて暮らす家族に食材を届けたい場合など、柔軟な利用を想定して認められています。もちろん、送り先が友人知人宛でも問題ありません。
 
ただし、いくつか注意点もあります。それは寄付者は変えられないという点です。つまり、ふるさと納税の申込人とふるさと納税によって税制上の控除(住民税や所得税の控除)を受ける人は変えられないということです。
 
例えば、親が子に1万円分の返礼品を受け取らせたからといって、子がふるさと納税1万円分の税制控除を受けられるわけではなく、あくまでも親の側に1万円の税制控除が入るという具合です。
 

返礼品を受け取るだけなら税金はかからない? 注意したい「贈与税」リスク

ふるさと納税の返礼品を受け取るだけなら、基本的に受け取った側にすぐ課税されることはありません。しかし、一定の要件に該当する場合には贈与税が発生することもあります。
 
例えば、返礼品が非常に高額である場合や、その他の贈与と合わせた場合の総額が高額となる場合です。
 
贈与税は、1年間に受け取った財産が110万円を超える場合に課税されます。通常、ふるさと納税の返礼品一つひとつはそこまで高額にはなりませんが、それ以外の贈与が高額であるなどすると、将来的に税務署から指摘されるリスクがゼロとはいえません。
 

譲渡禁止となる返礼品もあるため注意

ここまで、ふるさと納税の返礼品を他人へ譲渡することは問題ないという具合に述べてきましたが、場合によっては禁止となることもあります。
 
特に体験型の返礼品などでそういった規制がされていることもあります。万が一そのような譲渡禁止の品物を家族といえども自分以外の人に譲渡した場合、金額の大小にかかわらず、その品物を使うことができない場合もあります。
 
例えば、施設の利用権などではそういったことが決められている場合があります。他方、食べ物などの消耗品や家具家電などは、譲渡禁止となっている例はほとんど見られないため、基本的には気にする必要はないでしょう。
 

【PR】お得にふるさと納税するなら

【PR】ふるなび

ふるなび

おすすめポイント

・サービス利用でもらえる「ふるなびコイン」が魅力的!
「1コイン=約1円相当」でAmazonギフト券やPayPay残高等に交換で可能
・旅行体験型返礼品など、返礼品の種類が豊富!ふるなび独自の返礼品も!
・申し込みから決済までワンストップでできるので手続きも簡単

まとめ

ふるさと納税の返礼品を母親や家族、はたまた友人知人から受け取ること自体に、法的な問題は基本的にありません。それどころか、返礼品の送付先が他人でもルール違反にはならないようです。
 
ただし、返礼品を含め年間で110万円の贈与を受けたり、高額な返礼品を大量に受け取ったり、特例的に禁止されているような場合は、返礼品を受け取ることで贈与税が発生したり、返礼品が無効となってしまうこともあるため注意が必要です。
 
返礼品は自治体からの「感謝の気持ち」です。受け取った返礼品は素直にありがたく受け取りつつ、制度の趣旨を理解し、節度ある利用を心がけましょう。
 
執筆者 : 柘植輝
行政書士

  • line
  • hatebu
【PR】
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集