更新日: 2024.09.28 ふるさと納税
母が「ふるさと納税」で注文しすぎてクレジットカードの今月の請求額が10万円を超えていました。本当に節約になるのでしょうか? 年金暮らしなのですが。
本記事では、ふるさと納税が本当に節約につながるかを検証し、年金生活者にとってのメリットとデメリットについて考察します。ふるさと納税の仕組みや、クレジットカードの利用注意点も解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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ふるさと納税とは
ふるさと納税には「納税」という言葉が使われていますが、実際は自治体に対する寄付とされています。自身が選んだ自治体にふるさと納税(寄付)をすることによって、2000円を超える部分について所得税と住民税から控除される制度です(一定の上限があり)
2万円分のふるさと納税を行った場合には、1万8000円が所得税と住民税から控除される仕組みです。
年金受給者がふるさと納税するメリット
ふるさと納税は、年金受給者であっても利用することが可能です。基本的には誰でも利用できる制度であり、ふるさと納税のメリットを受けられるかどうかは、人によって異なります。
メリットがあるかどうかが異なる理由として、ふるさと納税による寄附金控除が公的年金等の収入によって変動することが挙げられます。さらに、副業収入や不動産収入、家庭状況などのさまざまな理由によって、控除の限度額や特例制度の利用可否も異なるのです。
年金受給者がふるさと納税を行うことによってメリットを得るためには、次のような条件を満たす必要があります。
・60歳未満で公的年金等の受給額が105万円を超える
・65歳以上で公的年金等の受給額が155万円を超える
条件を満たさない場合には税控除を受けられないため、自己負担が大きくなってしまう点に注意が必要です。
ふるさと納税の注意点
年金受給者がふるさと納税する際には、次のポイントに注意しましょう。
・控除限度額を超えた分は自己負担
・控除限度額が変動するケースがある
・一定額以上の収入が必要
・ワンストップ特例制度を利用できないケースがある
前述のとおり、ふるさと納税では控除限度額が設定されており、超過分は自己負担となります。また、公的年金以外の収入がある、ふるさと納税以外の控除を適用しているなどの理由がある場合には、控除限度額が大きく変動する恐れがあるため、注意が必要です。
また、ふるさと納税による控除は、所得税や住民税からの控除であり、一定以上の収入がなければなりません。
ふるさと納税で10万円を超える額を支払っている場合、節約になるかどうかは、年齢や公的年金収入によって大きく異なります。自身の年齢や収入で控除限度額がいくらになるかを、事前に確認しておきましょう。
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ふるさと納税で控除を受ける方法
ふるさと納税を行う際に控除を受けるためには、次のいずれかの方法で申請しましょう。
・確定申告をする
・ワンストップ特例制度を利用する
確定申告は、税控除や還付を受ける方法として一般的です。また、一定の条件を満たすことによって「ワンストップ特例制度」を利用することができます。
ワンストップ特例制度は、ふるさと納税を行った寄付先が5団体以内の場合に必要書類を郵送することで、確定申告をすることなく控除を受けることが可能です。ただし、いくつかの条件を満たす必要があるため、特例制度を利用する意思表示とともに条件を確認しておきましょう。
クレジットカードで支払う際の注意点
ふるさと納税は、クレジットカードで支払うことが可能です。クレジットカードを利用することによって、ポイントが貯まる、振込手数料がかからない、現金が必要ないなどのメリットがあります。
ただし、クレジットカードで支払う際には、次のポイントに注意が必要です。
・寄付者とクレジットカードの名義人が同じ
・毎年12月31日までに納付を完了する
・寄付金は原則1回払い
・クレジットカード利用可能枠に注意が必要
クレジットカードを利用したい場合には、メリット・デメリットをよく理解し、上手に活用することが大切です。
出典
総務省 ふるさと納税ポータルサイト
国税庁 No.1600 公的年金等の課税関係
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー