フリマアプリやネットオークションで副業! 金額や種類によっては「確定申告」が必要?「20万円」以上でも確定申告が不要な場合もある?
配信日: 2023.01.22
一方、その所得は課税対象になるのか判断が難しい場合もあるでしょう。本記事では、このような副業に焦点を当て、確定申告の必要性について解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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副業で確定申告が必要になる条件
被雇用者は基本的に勤務先で年末調整を受けられますが、対象となる所得はあくまでも本業で生じたものです。
副業で収入を得ているなら、基本的には自分で確定申告をしなければなりません。具体的な条件は、「本業以外の所得が年間で20万円を超えている」ことです。それはフリマアプリやネットオークションで物品を売る場合も同様となっています。
所得とは「売上から経費を引いた金額」であり、大まかな概念は「利益」と同じです。例えば、売れた物品を届けるには送料や梱包資材が必要で、それらの費用を経費として計上できます。
よって、20万円より多く売れても、必ずしも確定申告が必要になるとは限りません。売上だけでなく、経費も正確に記録して、領収書などの証拠を残す習慣も身に付けましょう。
古着などを売るケース
フリマアプリやネットオークションで扱われている物品の種類は多岐にわたります。それらの売却による所得がすべて課税対象というわけではありません。
生活のために使用していた資産を売っても非課税です。例えば、「日常的に着ていた衣類が不要になり、古着として出品する場合」などが該当します。これらが売れて所得が生じても、確定申告の条件となる20万円超のカウントに含める必要はありません。このような資産の例として、「雑貨や玩具、書籍」などが挙げられます。自分だけでなく、家族が使っていたものを売却した場合も同様です。
ただし、これらの物品でも、リサイクルショップなどで仕入れて、転売する形で利益を得ている場合は課税対象になります。
ハンドメイド作品を売るケース
ハンドメイド作品もフリマアプリやネットオークションで売買されています。自分が作った物品を売ることは趣味の延長だから課税されないと思っている人もいるでしょう。しかし、それは都合の良い解釈に過ぎません。
「物品を制作して販売」して収入を得ると、副業の所得として課税対象になります。「雑所得」のカテゴリに分類され、材料費などの経費を差し引いた結果、20万円を超えれば確定申告が必要です。
なお、他にも副業をしている場合、合計の金額で考えなければなりません。例えば、暗号資産の取引で5万円の雑所得が生じたら、その分だけ年間の上限が下がります。この例だと、確定申告が不要なのは、ハンドメイド作品による雑所得が15万円以下のケースです。
確定申告の必要性を正確に判断しよう!
フリマアプリやネットオークションを利用すると、副業を簡単にスタートできます。ただし、安易に取り組むのではなく、確定申告が必要かどうか検討する必要があります。
申告漏れのリスクをなくすために、課税対象になる条件を把握しておくことが大事です。金額や物品の種類など、複数の観点で適切に判断できるようになりましょう。
出典
国税庁 No.1906 給与所得者がネットオークション等により副収入を得た場合
国税庁 No.1900 給与所得者で確定申告が必要な人
国税庁 No.1500 雑所得
国税庁 暗号資産に関する税務上の取扱いについて(情報)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部