「年金だけでは無理」老後の暮らしに「資産運用」という選択肢を増やすべき理由
配信日: 2019.08.01 更新日: 2020.04.06
第一に、金利が低いので、年月がたっても預貯金がほとんど増えません。第二に、少子高齢化時代の年金額は税収から捻出することを考えると、今後減っていくものと考えるのが現実的だからです。
せっかく長生きできる時代なのに、お金に困ることがないように、老後の生活を想像してみましょう。
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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やはり、年金は大事。年金受給者になる条件をクリアしておきましょう
人生100年時代といわれていますが、年金のもっともすばらしいところは、生きている限り受け取り続けることができることです。受け取り開始後から、10年なのか、30年なのか、いつ天寿を全うするか予測はできません。
「受給前に自分が死んでしまったら……」と思うかもしれませんが、その場合、遺族年金として遺されたご家族(配偶者、子)に支払われますし、障害を負った場合は障害年金が支払われます。年金保険料を支払って年金受給者になった方が、将来の自分の身を守ることになると思います。
従来は、年金保険料を納めている期間(保険料納付済等期間)が25年を超えないと年金を受け取れませんでしたが、平成29年8月1日からは、その期間が10年以上であれば年金を受け取る資格が得られるように変更されました。
また、資格期間が10年に満たない方は、60歳以降も最長70歳まで国民年金に任意加入することで資格期間が増え、年金を受け取れるようになります。(任意加入制度)
ただ、老後の生活設計を考えるとき、気を付けなければいけないのが、「ねんきん定期便」でお知らせされる金額すべてを受け取れるのではなく、およそ1割は、社会保険料、税金等としてひかれるということです。
年金だけでは心もとない……というときに検討したいのが「iDeCo」や「つみたてNISA」です。
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iDeCoとは?
厚生労働省はiDeCoを、「公的年金にプラスして給付を受けられる私的年金制度の1つ」で「公的年金と異なり、加入は任意」。また、「加入の申込、掛金の拠出、掛金の運用の全てをご自身で行い、掛金とその運用益との合計額をもとに給付を受け取る」ものと定義しています。
つまり、自分で申し込み、運用益を出すことを目標に各自で運用するもので、iDeCoに使った額は所得控除の対象になります。商品によっては元本割れする可能性はあるものの、運用益にも税金がかからないということです。原則60歳まで引き出すことはできません。
各金融機関によって毎月の管理手数料が異なるので、比較して検討、加入するようにしましょう。また、年にいくらまで掛けられるかという制限があります。年額14.4~81.6万円まで、年金の加入区分ごとに制限が異なります。掛けられるのは60歳までです。
いうなれば、iDeCoは、年金の上乗せ制度。運用は自己責任ですが、税の優遇を考えると、とても有利な制度といえるでしょう。
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つみたてNISAとは?
金融庁はつみたてNISAを「特に少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です(2018年1月からスタート)。
つみたてNISAの対象商品は、手数料が低水準、頻繁に分配金が支払われないなど、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託と上場株式投資信託(ETF)に限定されており、投資初心者をはじめ幅広い年代の方にとって利用しやすい仕組みとなっています」と定義しています。
つまり、元本割れする可能性もあるが、分配益、譲渡益が非課税なので、こちらも自分で申し込んで始めてみるように、ということでしょう。年額40万円まで投資でき、最大20年間非課税というのも大きなメリットです。
特に収入のない人、iDeCoの所得控除というメリットを生かせず、管理手数料を払いたくない人には、おすすめです。また、60歳以上になっても積み立て続けることができ、かつ、いつでも引き出すことができるのも特徴です。
出典:厚生労働省「新たに年金を受けとれる方が増えます」
厚生労働省「iDeCoの概要」
金融庁 NISA特設ウェブサイト
日本年金機構「任意加入制度について」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部