更新日: 2024.09.30 その他年金
年金生活で「お金が足りず生活が苦しい」と感じていませんか?申請すれば「給付金」が受け取れる対象かもしれません。
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
年金生活者支援給付金の概要
年金生活者支援給付金は、要件を満たした場合に自分で申請することで、受け取ることができる給付金です。65歳以上の年金の受給者や、障害年金の受給者、遺族年金の受給者の場合は対象である可能性があります。
年金生活者支援給付金は恒久的な制度なので、要件を満たせば、継続して何回でも受け取ることができます。令和6年度に前年より所得が低下した場合、給付金の対象者には、9月から請求書(はがき)が郵送されてきます。9~10月は、特に郵送物をチェックするようにしましょう。
【PR】資料請求_好立地×駅近のマンション投資
【PR】J.P.Returns
おすすめポイント
・東京23区や神奈川(横浜市・川崎市)、関西(大阪、京都、神戸)の都心高稼働エリアが中心
・入居率は99.95%となっており、マンション投資初心者でも安心
・スマホで読めるオリジナルeBookが資料請求でもらえる
給付金を受け取れる方と給付金額
では具体的に、給付金の対象者を確認します。
・65歳以上の老齢基礎年金の受給者である
・同一世帯の全員が市町村民税非課税である
・前年の公的年金等の収入金額(障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれない)とその他の所得との合計額が、87万8900円以下である(77万8900円を超え87万8900円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます)
・障害基礎年金の受給者である
・前年の所得(障害年金等の非課税収入は、判定に用いる所得には含まれない)が472万1000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
・遺族基礎年金の受給者である
・前年の所得(障害年金等の非課税収入は、判定に用いる所得には含まれない)が472万1000円以下である(扶養親族等の数に応じて増額される)
年金生活者支援給付金の金額は、その種類によって計算方法が異なります。
例えば、老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の場合、月額5310円を基準に、保険料納付済期間等に応じて算出され、次の(1)と(2)の合計額となります。
(1)保険料納付済期間に基づく額(月額)=5310円×保険料納付済期間/被保険者月数480月
(2)保険料免除期間に基づく額(月額)=1万1333円×保険料免除期間/被保険者月数480月
上記はあくまで一例です。障害年金・遺族年金の受給者や、補足的老齢年金生活者支援給付金の対象者の方々が、詳しく支給額を知りたい場合は、厚生労働省のホームページを確認してみましょう。
給付金の申請方法
最後に、給付金の申請方法について確認していきます。この給付金は自分で申請をしないともらうことができません。待っていても、年金のように振り込まれるわけではないので、注意が必要です。なお、現在すでに年金生活者支援給付金を受給している方は、新たな手続きは不要です。
老齢年金等をすでに受給しており、令和6年度の所得額が前年より低下したこと等により、新たに年金生活者支援給付金の支給対象となる場合、令和6年9月頃から順次、日本年金機構から簡易な年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が送られてきます。はがきに必要事項を記入し、ポストに投函すると、認定請求の手続きが完了します。
これから老齢年金の受給を始める方で、年金の裁定請求手続きを行う場合は、年金生活者支援給付金の認定請求を併せて行います。老齢基礎年金の新規裁定手続きの案内に、年金生活者支援給付金の請求書も同封されているので、一緒に提出しましょう。
分からないことがある場合は、給付金専用ダイヤルや、近くの年金事務所に相談することが可能です。
まとめ
年金生活者支援給付金制度は、経済的に苦しいと感じている方にとって、大変ありがたい制度です。本年度初めて対象となった場合、忘れずに手続きを行う必要があります。9月以降に送られてくるはがきを、確認するようにしましょう。
出典
厚生労働省 年金生活者支援給付金制度について
日本年金機構 Q 年金生活者支援給付金の対象となるのはどんな人ですか。
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者