更新日: 2019.01.07 iDeCo(確定拠出年金)

iDeCoはこんな制度です⑤ 商品の選び方は慎重に

iDeCoはこんな制度です⑤ 商品の選び方は慎重に
これまでiDeCoの特徴やお勧めする理由(メリット)についてお伝えしてきました。デメリットは60歳まで引き出せないことですが、このことを踏まえて、商品の選び方や活用方法を考えます。iDeCoは老後の資産形成と言われていますが、100年ライフを考えると、第二の人生の準備資金と考えるべきかもしれません。

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宮﨑真紀子

Text:宮﨑真紀子(みやざき まきこ)

ファイナンシャルプランナーCFP(R)認定者、相続診断士

大阪府出身。同志社大学経済学部卒業後、5年間繊維メーカーに勤務。
その後、派遣社員として数社の金融機関を経てFPとして独立。
大きな心配事はもちろん、ちょっとした不安でも「お金」に関することは相談しづらい・・・。
そんな時気軽に相談できる存在でありたい~というポリシーのもと、
個別相談・セミナー講師・執筆活動を展開中。
新聞・テレビ等のメディアにもフィールドを広げている。
ライフプランに応じた家計のスリム化・健全化を通じて、夢を形にするお手伝いを目指しています。

iDeCo、そんなに預けて大丈夫?

iDeCoは「お得」なので活用したいという声を聞きます。お得だからと、iDeCoの限度額まで優先的に使おうというのは早計です。ライフプランを考えることが先決になります。60歳までに住宅の購入や教育費の支出はありませんか。これらにiDeCoは使えません。
お金を4つに分けるという考え方があります。
 
① すぐ使う、日常的に使うお金は流動性のある普通預金等に預けます。
② 5年後、10年後に使う予定のあるお金は定期預金や国債等に預けます。
③ しばらく使う予定の無いお金、余裕資金はリスクがとれますので、投資信託等に投資します。
④ 急な出費に備えるためのお金は、①同様に流動性のある普通預金等に預けます。
 
この③にあたるのがiDeCoです。預ける優先順位では①④②③ですが、後回しにしていたら老後資金は貯まりません。時間を味方にすること、分散投資することのメリットを享受するためにiDeCoを活用するのです。お給料日に資金を①~④のどこに割り振るのかを考えることが大事です。老後資金は貯まっているけれど、教育資金が大きく不足しているのでローンを組んだという事のないようにしてください。

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iDeCoでは効率よくリターンを考える

iDeCoは③のグループだということが分かっていただけたと思います。ここはお金を守るよりも増やすことに着眼します。投資信託で運用すると、短期的に資産がマイナスになることもありますが、長期運用なのでリスクを減らせます。この時、iDeCo以外の資産も含めてトータルで考えることもポイントです。個人向け国債を持っている方なら、iDeCoでは国内外の株式・外国債券の投資信託を組み入れることで分散出来ます。投資は初めてという方には、バランス型ファンドがあります。国内外の株式・債券が組み込まれていますので、これだけで分散投資ができます。便利ですが、手数料が高くなっています。手数料の安いインデックスファンドを使い、自前で国内外株式や債券の分散をするという手法をとるのが効率的です。

iDeCoは金融機関を自由に選べますので、口座管理手数料の比較も必要ですが、取扱商品のラインアップがより重要です。長期運用ですので、信託報酬を比較して効率よく運用してください。商品の中には定期預金もありますので、リスクを取りたくない方は投資信託を選ばなくても良いのですが、折角ですから資産を増やすことを考えましょう。インデックスファンドのバランス型を組み入れることから始めては如何でしょう。

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