40年間一度も働いていない……勤務経験ゼロでも年金はもらえる? 免除や猶予制度を解説
配信日: 2023.04.20
勤務経験ゼロでも、国民年金保険料の免除や納付猶予制度に申請して承認されると年金がもらえます。
本記事では、国民年金の保険料免除や納付猶予制度について、詳しく解説します。

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
勤務経験ゼロでも手続きすれば年金はもらえる!
国民年金第1号の被保険者は、国民年金保険料を毎月納付しています。勤務経験ゼロの人でも、国民年金保険料を納付していれば年金がもらえますが、保険料が「未納」であれば年金はもらえません。
勤務経験ゼロで国民年金保険料が支払えない人も、保険料を未納のまま放置せずに、国民年金保険料の免除・納付猶予制度を活用すると年金がもらえる可能性があります。
国民年金の保険料免除制度について
国民年金の保険料免除制度とは、所得が少ない人で本人、世帯主、配偶者の前年度所得が一定額以下の場合、もしくは失業した場合に申請できる制度です。
国民年金保険料免除を希望する本人が申請書を提出し、承認されると、国民年金保険料の納付が免除されます。免除される額は前年所得によって異なり、全額、4分の3、半額、4分の1の4つがあります。国民年金保険料が全額免除された期間については、将来年金を受け取る際に2分の1(税金分)が受け取れます。
国民年金保険料免除を受けた期間中でも、病気やけがで死亡・障害が起きた場合は、障害年金や遺族年金を受け取れます。
国民年金の保険料納付猶予制度について
国民年金保険料は免除だけでなく、保険料納付が猶予される納付猶予制度もあります。納付猶予制度は20歳以上50歳未満の人が利用でき、本人・配偶者の前年所得が一定額の場合に、納付猶予を希望する本人が申請します。
申請後に承認されると、国民年金保険料の納付が猶予され、余裕をもった支払いが可能となります。納付猶予の場合は、延長された納付期限内に国民年金保険料を支払わなければ、将来年金はもらえないので注意しましょう。
納付猶予を受けた期間中であっても、病気やけがで死亡・障害が起きた場合、障害年金や遺族年金は受け取れます。
国民年金保険料の免除や納付猶予を受けたら追納がおすすめ
国民年金保険料の免除・納付猶予を受けた期間は、将来受け取る年金額が、全額納付した場合と比べて低くなります。免除・納付猶予を受けた期間の国民年金保険料は、10年以内であれば追納でき、将来受け取る年金額を増やせます。
国民年金保険料の免除や納付猶予を検討している人は、追納についても考えておきましょう。
国民年金保険料を未納のままにしておくとどうなるのか
国民年金保険料を支払わず未納のままにしておくと、将来老齢基礎年金を受け取れない可能性があります。それだけではなく国民年金保険料を支払わず未納のままにしておくと、病気やけがなどで死亡・障害が起きた場合に、障害基礎年金・遺族基礎年金が受けられない可能性があります。
また、保険料を未納のままにしておくと「滞納」とみなされ、最終的には財産を差し押さえられる可能性も発生します。
勤務経験ゼロの人にとって、毎月の国民健康保険料は負担になるかもしれません。しかし国民健康保険料を未納のままにしておくと、将来的に困ることになるかもしれません。保険料は未納のままにせず、できる限り支払いましょう。
勤務経験ゼロの人は免除や納付猶予制度を活用しよう!
勤務経験ゼロでも国民年金保険料の免除や納付猶予を利用すれば、将来年金を受け取れる可能性が高まります。
国民年金保険料を未納のままにしておくと、将来年金が受け取れないだけでなく、万が一事故が起きた際に、遺族年金や障害年金が受け取れなくなったり、滞納とみなされて財産を差し押さえられる可能性もあります。
勤務経験ゼロだからと諦めずに、国民年金保険料の免除・納付猶予制度を申請しましょう。
出典
日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
日本年金機構 国民年金保険料の追納制度
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー