更新日: 2023.03.27 その他年金

65歳から年金10万円もらう予定。会社員の給料10万円と合わせて、月20万円で生活できる?

65歳から年金10万円もらう予定。会社員の給料10万円と合わせて、月20万円で生活できる?
「65歳になったら年金を毎月10万円受け取る予定です。定年後も会社員として働いて10万円の給料をもらっています」。
 
このように、年金と給料あわせて月20万円の収入があれば、老後も生活できるのか気になる人も多いのではないでしょうか? 本記事では、老後いくらあれば生活できるのか解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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老後にかかる生活費はどのくらい?

65歳以上で年金受給者になると、実際どのくらい生活費がかかるのでしょうか。
 
総務省統計局の家計調査年報(家計収支編)によると、2021年(令和3年)の65歳以上の夫婦のみの無職世帯の消費支出は月額22万4436円、65歳以上の単身無職世帯は月額13万2476円となっています。
 
夫婦2人暮らしの場合は約22万円、1人暮らしの場合は約13万円かかるとされていますが、これらはあくまで「最低限の生活費」です。
 
実際は冠婚葬祭に参加したり、自動車や家具、家電製品の買い替え、自宅の修理などにお金がかかることも考えられます。普段の生活だけでなく、国内や海外を旅行する機会もあるかもしれません。
 
これは個人差もありますが、老後に満足できる生活を送ろうと思うと、毎月30万円くらいはあったほうが安心できるといえそうです。
 

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月20万円では生活できない?

年金と会社員の給料あわせて月20万円ある場合、1人暮らしの場合は支出が約13万円なのでよほどのことがない限り生活できます。
 
ただし、夫婦2人暮らしの場合は約2万円の赤字です。冠婚葬祭や家電製品等の買い替えといった臨時支出がある前提で考えると、毎月5万円程度、年間60万円ずつ不足する可能性があるといっても過言ではありません。
 
日本人の平均寿命は延びていて、2021年(令和3年)時点で男性は約81歳、女性は約87歳となっています。ともに80歳を超えている状況です。そしていまは「人生100年時代」ともいわれています。80歳を超えて100歳前後まで長生きする人も少なくありません。
 
もし65歳から80歳まで15年間生きる場合、毎年60万円不足すると仮定すると合計900万円に達します。100歳まで生きる場合は2100万円です。これまでの勤続年数が長いほど、定年退職の際に退職金を受け取るケースも多いです。
 
中には1000万円、2000万円以上といった大金を受け取ることもあるので、「今まで一生懸命仕事をがんばったごほうびだから、自由に使っても問題ないよね? 老後も働くし年金もあるから大丈夫でしょ」と思われるかもしれません。
 
確かに、退職金は本人が今までがんばってきた結果、受け取る意味も含まれていますし、旅行などに使うのは絶対にNGというわけではありません。ただし、「全部自由に使えるお金」と捉えてしまうと、老後に「こんなはずではなかった」と後悔する恐れもあります。
 

対策はどうする?

老後の生活費の話になると、「早くお金を稼がなければいけない」と焦ってしまい、ハイリターンをうたう金融商品に手を出して大損するパターンも少なくありません。
 
退職金、年金、給料もあるならば、散財しない限り「今すぐ生活に困る」という状況ではないと考えられます。ただ、長期的にみた場合にお金が不足する可能性があるので、今から少しずつ対策しましょう。焦りは禁物です。
 
収入を増やす手段として「できる限り会社員として働き続ける」ことが考えられます。すでに月10万円の収入があるので、勤務日数や時間を増やすなどして、さらに増やせないか考えてみましょう。月10万円が15万円や20万円になるだけでも、家計状況は大きく改善します。
 
その上で、同時に支出の見直し(特に固定費)も行っていきましょう。子どもが生まれた頃に契約したままになっている保険はないか、住宅ローンや賃貸マンションの家賃の負担が大きくないか考えてみましょう。
 

まとめ

今回は、老後に年金と給料あわせて20万円で生活できるのか解説しました。
 
今すぐ生活に困るわけではありませんが、長期的にみるとお金が不足する恐れもあります。できる限り働いて収入を増やし、支出の見直しも定期的に行うことで、経済基盤の強化を図りましょう。
 

出典

総務省 家計調査年報(家計収支編)2021年(令和3年)家計の概要 II 総世帯及び単身世帯の家計収支
厚生労働省 令和3年簡易生命表の概況 1 主な年齢の平均余命
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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