更新日: 2023.03.24 国民年金
【国民年金保険料】20年間全額免除された! 将来受け取れる年金はいくら? 免除されたら年金はもらえない?
場合によってはもらえない可能性はあるのか、解説します。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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免除されても年金額には反映される
経済的な理由等で保険料の納付が困難になり、免除制度を利用して承認され、保険料を支払わなかった場合も、将来の年金額には反映されます。免除額によって変わりますが、全額免除されても、その期間については保険料を満額払った場合に比べて半分もらえます。
「保険料を支払っていないのにずるい!」と思う人もいるかもしれませんが、これは国も半分保険料を負担しているからです。
国民年金は加入者の保険料のみで成り立っているわけではなく、受給者への給付金のうち、国も半分負担しています。「年金=現役世代が納付する保険料+国庫負担金+年金積立金」のイメージです。そのため、免除申請をして承認され、保険料を全く払わなかったとしても、将来の年金額がゼロになるわけではありません。
ただし、免除ではなく納付猶予の場合は、将来の年金額に反映されないので注意しましょう。
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20年全額免除された場合の年金額は?
もしも20年間、保険料の納付を免除された場合、将来どのくらい年金をもらえるのでしょうか? 年金額の計算式を基に試算してみます。
年金額は令和4年度時点で、下記のように計算されます。
77万7800円×{「保険料納付済月数+(全額免除月数×4/8)+(4分の1納付月数×5/8)+(半額納付月数×6/8)+(4分の3納付月数×7/8)」÷(40年×12月)}
20年全額免除され、それ以外の期間は通常どおり年金保険料を納める場合、保険料納付済期間は20年(240月)です。すると「77万7800円×{「240月+(240月×4/8)」÷480月}=58万3350円となります。月額で約4万8612円もらえる計算です。
保険料を満額納付した場合は月額6万4816円なので、約2万円弱減額されます。
実際には物価の変動や年金制度改革等で、もらえる金額が変わることもありますが、20年全額免除されても、もらえる年金がゼロにならないのは大きいですね。
もらえない可能性はある?
保険料を払えない場合でも、きちんと免除や納付猶予制度を申請して承認されると、将来年金がもらえないことは基本的にありません。
ただし、
・そもそも免除申請をしていない
・全額免除申請をしたけど却下された
・4分の1や4分の3免除になったけど、納付が必要な分を支払っていない
このような場合は未納状態となり、「滞納」とみなされる可能性があります。免除申請をして承認されなければ「保険料を支払わない=未納」となって、年金の受給資格期間にも算入されなくなってしまいます。
また、病気やけが、死亡など万一の事態が発生しても、障害年金や遺族年金をもらえないリスクがあるばかりか、滞納とみなされ、最終的には預金口座や給料など、財産の差し押さえが発生する場合があります。
まとめ
今回は、20年間保険料の納付を免除された場合も将来年金を受け取れるのか、満額納付する人に比べるとどのくらい減るのか、もらえない可能性はあるのか、について解説しました。
無意識に未納状態になってしまうリスクを下げるためにも、免除申請した場合もそのままにせず、申請した結果どうなったのか、役所等から届く書類は必ず確認しましょう。
出典
日本年金機構 国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度
厚生労働省 2019(令和元)年財政検証結果レポート
日本年金機構 老齢基礎年金の受給要件・支給開始時期・年金額
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部