65歳以降も働いて厚生年金に加入し続けると、年金額はどのくらい上がる?

配信日: 2023.01.26

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65歳以降も働いて厚生年金に加入し続けると、年金額はどのくらい上がる?
国民年金は原則60歳までの加入で、受け取れる老齢基礎年金も一定です。
 
一方、厚生年金は70歳まで加入が可能で、厚生年金保険料を払い続けることで老齢厚生年金の金額が増えてゆくのをご存じでしょうか? 
 
本記事では、65歳以降も厚生年金に加入した場合の年金額を試算しながら解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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65歳以降に働いた分の年金は、どう増えてゆく?

60歳から64歳の間に働いて厚生年金に加入し続けた場合は、年金受給開始の65歳に到達した時点で年金額が計算され、老齢厚生年金の金額に反映されます。
 
令和4年4月からの制度改正で、65歳以降に働いて保険料を払い続けると、年に1回年金額が増えてゆく仕組みになりました。これを「在職定時改定」といいます。
 

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年金額は、どう増えてゆく?

以前は65歳から70歳まで継続して働いても、この期間中の年金増額は無く、厚生年金加入資格を喪失する70歳到達時に年金額が再計算されて増額されていました。
 
令和4年の制度改正で、毎年9月1日の老齢厚生年金基準日における年金額は、9月から翌年8月の間に納めた厚生年金保険料が10月分からの年金に反映され、12月受給分から年金が増えてゆきます。年金は年6回の偶数月に、その前月までの2ヶ月分が支払われます。つまり、10月と11月分が12月に支給されるというわけです。
 

年金の増加額を試算してみましょう

老齢厚生年金の年金額は、以下の図表1の計算式が使われています。
 
【図表1】


 
出典:日本年金機構 老齢年金ガイド
 
例えば、65歳以降も働いた場合、図表1のB式が計算に使われます。

<試算>

65歳から70歳まで5年間(60ヶ月)働いた人の、標準報酬額ごとの試算(1000円未満は切り捨て)
 
・平均報酬額20万円の場合(年額)
 平均報酬額20万円×5.481÷1000×12ヶ月=毎年約1万3000円の増加見込み
 70歳到達時には、年額約1万3000円×5年=約6万5000円の上乗せ
 
・平均報酬額25万円の場合(年額)
 平均報酬額25万円×5.481÷1000×12ヶ月=毎年約1万6000円の増加見込み
 70歳到達時には、年額約1万6000円×5年=約8万0000円の上乗せ
 
・平均報酬額30万円の場合(年額)
 平均報酬額30万円×5.481÷1000×12ヶ月=毎年約1万9000円の増加見込み
 70歳到達時には、年額約1万9000円×5年=約9万5000円の上乗せ

試算式のように、毎年上乗せされてゆきますが、在職定時改定が適用されない場合もあります。
 
主に、65歳前に繰上げ受給中の老齢厚生年金に、在職定時改定は適用されません。そして65歳からの老齢厚生年金を繰下げ待機している間も、老齢厚生年金を受給していない状態のため、在職定時改定は適用されません。
 
繰上げ・繰下げ受給を検討する際には、在職定時改定を選択した場合とどちらが多く年金を受け取れるのか、事前に計算しておくのがよいでしょう。
 

まとめ

働いて増やした厚生年金が毎年増えてゆくことは、働く意欲の向上につながります。老後の生活資金計画と合わせて、身体に無理がない範囲で厚生年金に加入し続ける働き方を検討してみましょう。
 

出典

日本年金機構 令和4年度版 老齢年金ガイド
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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