国民年金の保険料総額「800万円」、海外移住すれば納付しなくていいって本当?
配信日: 2023.01.23
海外移住したら国民年金保険料は納付しなくていいのか、納付しない場合デメリットはあるのか詳しく解説していきます。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
海外移住した場合の国民年金は日本に住民票がなければ支払わなくても良い
海外移住した場合、国民年金の加入と支払いは日本に住民票があるか無いかによって異なります。それぞれみていきましょう。
日本に住民票がある場合
海外移住していても日本に住民票がある場合は国内在住者とみなされるため、国民年金は強制加入となります。日本に住む家族や親族などに保険料を納めてもらうか、口座振替で納める必要があります。
日本に住民票がない場合
海外移住したあと日本に住民票がない場合、国民年金は強制加入ではなくなり、資格喪失しますが、日本国籍を有していれば任意加入が可能なので、資格消失か任意加入するかのどちらかを選択します。
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仮に20歳から海外移住したら国民年金保険料約800万円は納付しなくても良い
海外移住後、日本に住民票が無い場合には、国民年金は強制加入ではなくなります。では、国民年金に任意加入しなかった場合、納付しなくてもいい保険料はいくらになるのか、現在の国民年金保険料を例に見ていきましょう。
令和5年の国民年金保険料は1万6520円です。国民年金保険料は毎年変動するものの、図表1のとおり平成28年以降は1万6000円台となっています。20歳から60歳までの40年間で納付する保険料の合計額は約800万円です。20歳から住所を海外へ移して60歳まで過ごした場合、約800万円の国民年金保険料を支払わなくてもよくなります。
図表1
日本年金機構 国民年金保険料の変遷より著者作成
しかし、海外移住したあとに国民年金に任意加入せず、保険料を納付しなかった場合、デメリットもあります。
海外移住して国民年金保険料を納付しなかった場合のデメリット
海外移住後に国民年金保険料を納めない場合、海外移住期間は合算対象期間として年金受給資格期間(最低10年必要)に算入されますが、年金額には算入されません。また、資格喪失中に死亡した時やけがや病気で障害が残った時でも、遺族年金や障害年金が請求できません。
このように年金額に算入されない点や、万が一の事態が起きた時に支給される年金が受給できなくなる点はデメリットといえるでしょう。
海外で任意加入する場合の手続き方法
海外移住した後も、国民年金に任意加入して保険料を納めておけば、死亡した時やけがや病気で障害が残ったときに遺族年金や障害年金が請求できます。国民年金の任意加入は以下の場所で手続きが可能です。
●年金事務所(既に海外に居住している人)
●市区町村の役所
●支所
●地域事務所
●出張所
国民年金の手続きに必要なものは以下のとおりです。
●個人番号カードまたは本人確認書類(運転免許証、パスポートなど)
●基礎年金番号通知書または年金手帳
まとめ
海外移住して住民票を海外へ移した場合は、国民年金に加入するかしないかを任意で決められます。仮に保険料を20年間納付しなかった場合には、約800万円の保険料を納めなくてもよくなります。
しかしデメリットもあるため、将来の受給額や万が一のことが起こった場合をよく考えてから資格喪失か任意加入するか、慎重に検討した方がよいでしょう。
出典
日本年金機構 海外への転出/海外からの転入 海外在住の皆さま
日本年金機構 国民年金保険料の変遷
※ 2023/2/3 記事を一部、修正いたしました。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部