更新日: 2021.05.09 その他年金
年金生活者支援給付金、どんな人が対象になるの?
給付対象は、公的年等の収入金額やその他の所得が一定基準額以下の方です。生活の支援を図ることを目的として、年金に上乗せして支給されます(引用:厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」)。
今回は、具体的にどのような方が給付金の支給対象になるのか、その給付額はどれくらいかについて見てきたいと思います。
執筆者:堀江佳久(ほりえ よしひさ)
ファイナンシャル・プランナー
中小企業診断士
早稲田大学理工学部卒業。副業OKの会社に勤務する現役の理科系サラリーマン部長。趣味が貯金であり、株・FX・仮想通貨を運用し、毎年利益を上げている。サラリーマンの立場でお金に関することをアドバイスすることをライフワークにしている。
老齢基礎年金の受給対象者の支給要件と給付額
<支給要件>
次の支給要件をすべて満たしている方が対象です。
(1)65歳以上の老齢基礎年金の受給者である。
(2)同一世帯の全員が市町村民税非課税である。
(3)前年の公的年金等の収入金額(※1)とその他の所得との合計額が87万9900円以下(※2)である。
(※1)障害年金・遺族年金等の非課税収入は含まれません。
(※2)77万9900円を超え87万9900円以下である方には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給されます。
<給付額>
月額5030円を基準に、保険料納付済期間等に応じて算出されます。
(引用:厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」)
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障害基礎年金の受給対象者の支給要件と給付額
<支給要件>
次の支給要件をすべて満たしている方が対象です。
(1)障害基礎年金の受給者である。
(2)前年の所得(※3)が462万1000円(※4)以下である。
(※3)障害年金等の非課税収入は、年金生活者支援給付金の判定に用いる所得には含まれません。
(※4)扶養親族等の数に応じて増額。
<給付額>
(1)障害等級が2級の方:5030円(月額)
(2)障害等級が1級の方:6288円(月額)
(引用:厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」)
遺族基礎年金の受給対象者の支給要件と給付額
<支給要件>
次の支給要件をすべて満たしている方が対象です。
(1)遺族基礎年金の受給者である。
(2)前年の所得(※5)が462万1000円(※6)以下である。
(※5)遺族年金等の非課税収入は、年金生活者支援給付金の判定に用いる所得には含まれません。
(※6)扶養親族等の数に応じて増額。
(引用:厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」)
<給付額>
5030円(月額)
ただし、2人以上の子が遺族基礎年金を受給している場合は、5030円を子の数で割った金額がそれぞれに支払われます。
<受給の手続き方法>
(1)すでに年金生活者支援給付金を受給している方は、新たな手続きは不要です。
(2)令和3年度において、所得額が前年より低下したこと等により、新たに年金生活者支援給付金の支給対象となる方には、令和3年9月頃から順次、日本年金機構から簡易な年金生活者支援給付金請求書(はがき型)が送付されてきます
(3)年金生活者支援給付金を受け取るには、送付されてきた年金生活者支援給付金請求書を提出する必要があります。原則、手続きした翌月分から支給の対象となりますので、速やかな請求手続きをすることが重要です。
(4)請求について不明な点があった場合には、給付金専用ダイヤル(0570-05-4092)または、お近くの年金事務所まで相談ください。
なお、「年金生活者支援給付金」をかたる詐欺事件が発生していますので、十分に注意しましょう。日本年金機構や厚生労働省から、電話でお客さまの家族構成や金融機関の口座番号・暗証番号をお聞きすることはありませんし、手数料などの金銭を求めることはありません。不審に感じたら、日本年金機構や警察相談専用電話(♯9110)に連絡するようにしましょう。
(引用・出典)
厚生労働省「「年金生活者支援給付金制度」について」
執筆者:堀江佳久
ファイナンシャル・プランナー