iDeCo選びで損をしないために確認しておきたいポイント
配信日: 2019.06.26
今回はイデコを始めるにあたり、どうしても逃れられない「手数料」についてお伝えします。手数料は絶対に逃れられませんが、イデコをする金融機関の選び方次第では大幅に軽減できます。逆に、金融機関の選び方を間違えれば大きなコスト差になり、損をしてしまいます。
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執筆者:大場脩(おおば しゅう)
ファイナンシャルプランナー。
山形をベースに全国で活動する。
本人が地方在住、そして独身のため、独身向けのマネープラン、地方ならではのマネープラン実情に精通している。
得意分野は、専門用語を使わないお金の話、資産運用、確定拠出年金、保険の見直し、地方在住者の教育資金など身近なお金に関わること全般。
お金のことは前向きにシンプルに考えることがモットー。
ブログはほぼ毎日更新、専門用語を使わないわかりやすい説明を心がけている。
地元山形の金融リテラシー向上のために日々奔走中。
https://fp-syu.com/
年々加入者が増えている「イデコ」
個人型確定拠出年金(iDeCo:イデコ)はご存じですか?おそらく実際に加入して活用している方、名前は聞いたことがある方が多いのではないかと思います。
私もすでに活用しています。イデコの加入者は年々増加傾向にあり、iDeCo公式サイトによると2019年4月現在で合計123万3809人、2019年4月の新規加入者は3万2684人でした。
ちなみにイデコに加入する条件として、「国民年金保険料を納付していること(障害基礎年金受給者を除き、全額免除・半額免除等を受けていないこと)」と定めてあり、年金保険料を納めていない方はイデコに加入できません。
あくまで公的年金がベースにあって自助努力の一つの手段としてイデコがあります。
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イデコ選びで損をしないために。
イデコができる金融機関は、銀行・証券会社・保険会社・ネット証券会社です。それぞれで手数料の金額が異なります。イデコを運用している間にかかる手数料には、
・加入時の手数料(ほとんどの金融機関で2777円)
・運用中にかかる手数料(金融機関によって異なる)
・他社へ移す場合の手数料(4320円、金融機関によってかかる場合とかからない場合がある)
・運用中の信託報酬(選ぶファンドによって異なる。元本確保型の商品を選べばかからない)
があります。加入時の手数料はほとんどの金融機関で変わりはありませんが、差がつくのは運用中にかかる手数料です。最近、こんな事例がありました。
職場の同僚が銀行の窓口でイデコに加入しました。
「職場の同僚が銀行窓口で勧められてイデコを始めました」
お客さま(30歳)と面談中にそんな話がありました。いろいろと話を伺ってみると、私がかつて勤めていた山形県内の某銀行の窓口で勧められてイデコを始めたようです。ちなみに今回面談した私のお客さまもイデコをやっています。実際に運用中にかかる手数料を比較してみます。
<山形県内某銀行>
加入時手数料:2777円←ここは同じ。
437円×12ヶ月=5244円
437円×12ヶ月×10年間=5万2440円
437円×12ヶ月×30年間=15万7320円
<私のお客さまはネット証券>
加入時手数料:2777円←ここは同じ。
167円×12ヶ月=2004円(▲3240円)
167円×12ヶ月×10年間=2万40円(▲3万2400円)
167円×12ヶ月×30年間=6万120円(▲9万7200円)
差額は1ヶ月あたりたった270円。しかし、それが1年間では3240円、10年間で3万2400円、そして30年間になると9万7200円です。運用中にかかる手数料は、ネット証券が安い傾向にあり、市中の銀行等は高い傾向にあります。
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手数料は自分でコントロールできる。
手数料は自分の選び方次第で抑えることができます。運用成果は世の中の経済情勢などに左右されますが、コストは自分の選び方次第でコントロールをすることができます。コストを抑えることができれば、それだけ運用に回せるお金も増え、運用効率もアップします。
1ヶ月あたりは数百円かもしれませんが、それが1年間、10年間、30年間と蓄積していけば大きな差となります。
「イデコ 手数料」と検索窓に打ち込んでみてください。調べる時間は30分もかかりません。この場合は30分間で30年間トータル9万5400円分の差がつきます。言い換えれば、非常に効率の良い仕事だと思います。
言われるがままではなく、立ち止まって自分で手数料を調べてみる-。ちょっとしたひと手間が、将来的には大きな差になります。
【参考】
iDeCo公式サイト
荘内銀行個人型確定拠出年金プラン
楽天証券iDeCo手数料について
執筆者:大場脩(おおば しゅう)
ファイナンシャルプランナー