更新日: 2020.04.07 iDeCo(確定拠出年金)

確定拠出年金を始めたものの「運用も専門用語もわからない!」初心者が最低限抑えておきたいポイントは?

執筆者 : 寺門美和子

確定拠出年金を始めたものの「運用も専門用語もわからない!」初心者が最低限抑えておきたいポイントは?
確定拠出年金のセミナーを開催していると、いざ始めてみたものの「運用方法がわからない」という質問をいただきます。確かに、今まで購入した経験がない「金融商品」を選ぶのは難しいものです。また、用語が難しくて「それだけで嫌になる」という声も聞きます。
 
まずはサイトで勉強する上で、最低限抑えておきたいポイントを覚えましょう。
 

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寺門美和子

執筆者:寺門美和子(てらかど みわこ)

ファイナンシャルプランナー、相続診断士

公的保険アドバイザー/確定拠出年金相談ねっと認定FP
岡野あつこ師事®上級プロ夫婦問題カウンセラー
大手流通業界系のファッションビジネスを12年経験。ビジネスの面白さを体感するが、結婚を機に退職。その後夫の仕事(整体)で、主にマネージメント・経営等、裏方を担当。マスコミでも話題となり、忙しい日々過ごす。しかし、20年後に離婚。長い間従事した「からだ系ビジネス」では資格を有しておらず『資格の大切さ』を実感し『人生のやり直し』を決意。自らの経験を活かした夫婦問題カウンセラーの資格を目指す中「離婚後の女性が自立する難しさ」を目のあたりにする。また自らの財産分与の運用の未熟さの反省もあり研究する中に、FPの仕事と出会う。『からだと心とお金』の幸せは三つ巴。からだと心の癒しや健康法は巷に情報が充実し身近なのに、なぜお金や資産の事はこんなに解りづらいのだろう?特に女性には敷居が高い現実。「もっとやさしく、わかりやすくお金や資産の提案がしたい」という想いから、FPの資格を取得。第二の成人式、40歳を迎えたことを機に女性が資産運用について学び直す提案業務を行っている。
※確定拠出年金相談ねっと https://wiselife.biz/fp/mterakado/
女性のための電話相談『ボイスマルシェ』   https://www.voicemarche.jp/advisers/781 

スタート時の“ポートフォリオ”はどうする?

投資を安全に安心に行っていくには「長期・積立・分散」投資する事が大切です。これを「投資三大原則」といいます。確定拠出年金はそもそも「長期・積立」になっています。あとは「分散」を自分で組み立てて行けば良いのです。それがスタート時に決める“ポートフォリオ”です。
 
まず、“ポートフォリオ”という言葉でひっかかってしまう方も多いでしょう。“ポートフォリオ”の元々の意味は、書類を運ぶ平らなケースを意味します。ファイルをイメージしてください。そこにどの商品を組み入れるか!それが「ポートフォリオを組む」ということになります。
 

 
上の表で言いますと、寺門さんは
A:30%
B:30%
C:20%
D:10%
E:10%
 
上記の様なポートフォリオを組みました、ということになります。
 
この時、商品A~Eは、自分の目標利回りを達成できる、投資信託の商品の種類(資産クラス)を「株式型」「債券型」「REIT型」等それぞれ国内・海外から選びます。もちろん、元本確保型の商品を選んでも構いません。もし、自分でこの様に組むことができない場合は「バランス型」と言われている商品を選ぶのもひとつです。
 

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配分変更とスイッチングの違いは!?

「配分変更」は商品構成を変更すること、「スイッチング」は一部の商品を売却し、新たな商品を購入することをいいます。
「配分変更」は円グラフで、「スイッチング」は積み木で考えるとわかりやすいと思います。
 
<配分変更>

 
毎月の掛け金で購入する金額の配分を変更することです。この際に、商品Eは新規購入(積立)しませんが、売却はしていません。
 
<スイッチング>

 
積立投資してきた商品が上記表の左の結果になりました。商品Aは価格も上昇し、50万の残高になりましたが、自分のポートフォリオの構成から大きく変化してしまいました。
 
この値上がりをした商品Aをこのまま購入したら、目標の利回が変化しそうなので、Aを一部売却し、商品Fを購入します。この様に積立した資産の商品構成を変えることを「スイッチング」と言います。
また、上記の様に、バランスを戻していくことを「リバランス」といいます。
 
この様に、「配分変更」と「スイッチング」を繰り返して、理想のリターンを目指していくのですが、あまりしょっちゅう行うものではありません。月に1回、自分のお誕生日の日にチェックし、年に1回位実践すれば良いと思います。
 

リアロケーションとは!?

リバランスを繰り返し、「当初の計画をキープする」ことは、投資戦略としは非常に素晴らしいものだと思います。しかし、そもそもその計画で良かったのかどうか、見直すことが必要な時もあります。
 
ポートフォリオを組んだ資産配分を「アセットアロケーション」と言います。人生と一緒で、時には大きく目標を変化させることも必要でしょう。それを「リアロケーション」といいます。
最初に設定をした資産配分は、長期資産運用を前提にしていますから、できるだけ維持することが理想です。
 
しかし、人生予定通りに進まないこともあります。結婚や離婚転職等の、人生を左右するライフイベントで計画が大きく変わることがあるからです。そんな時は、思い切って「リアロケーション」をしてみるのです。
 
つまり、資産形成の方向性そのものを変更するということ。目的地まで電車で行こうと思い、路線を変えていたけど、思い切って飛行機で行ったり、時間がかかっても費用を抑えてバスで行ったりと、変更をするのと同じです。
 

優秀な投資信託をみつける方法はないの?

時間をかけてネットをみていると、人気の高い投資信託が徐々にわかってくるかと思います。でも、やはり最初が肝心。成績優秀な投資信託が買いたい!という人には、選ぶ際の指標をお伝えしましょう。それは「シャープレシオ」です。
 
名前の由来は、米国の経済学者ウイリアム・シャープ氏が考案した指標だから。この数字は、運用効率を現しています。運用効率とは、投資のリスクに対してどれだけのリターンを得ているのかというものです。ハイリスク・ハイリターンと言って良いのかは控えますが(笑) この数字は大きいほど良いと言われおり、一般的に「1」以上の数字を現している投資信託は優秀と判断されています。
 
ですから、この数字からみつけるのも一つの方法です。
 
投資には正解はありません。残念ながら自己責任で行うものです。投資期間が長ければ、慌てることはありません。一喜一憂せず、「長期/積立/分散」でしっかり投資して行きましょう。
 
執筆者:寺門美和子(てらかど みわこ)
ファイナンシャルプランナー、相続診断士