最終更新日: 2019.06.26 公開日: 2019.03.18
年金

【FP解説】障害年金5つの誤解「重症になった時点から受給する…?」

執筆者 : 和田隆

障害年金について広まっているさまざまな誤解を点検します。今回は、障害年金を「重症になった時点から受給する…?」です。
 
和田隆

執筆者:

執筆者:和田隆(わだ たかし)

ファイナンシャル・プランナー(AFP)、特定社会保険労務士、社会福祉士

新聞社を定年退職後、社会保険労務士事務所「かもめ社労士事務所」を開業しました。障害年金の請求支援を中心に取り組んでいます。NPO法人障害年金支援ネットワーク会員です。

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「すぐわかる! 障害年金のもらい方」
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和田隆

執筆者:

執筆者:和田隆(わだ たかし)

ファイナンシャル・プランナー(AFP)、特定社会保険労務士、社会福祉士

新聞社を定年退職後、社会保険労務士事務所「かもめ社労士事務所」を開業しました。障害年金の請求支援を中心に取り組んでいます。NPO法人障害年金支援ネットワーク会員です。

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請求方法は、大別して障害認定日請求と事後重症請求との2とおり

障害年金の受給権を一度も得たことのない人が、障害年金を請求する場合の請求方法は、障害認定日請求、事後重症請求、初めて2級の請求、それに障害手当金の請求の計4通りです。
 
ただし、初めて2級の請求はレアケースですし、障害手当金は一時金なので、今回の説明からは外します。
 
障害認定日請求というのは、障害認定日の障害の程度で判定してもらうものです。障害認定日は原則として、初診日の1年6ヶ月後です。請求の際は、20歳前障害の場合を除き、障害認定日から3ヶ月以内の症状が書かれた診断書を準備します。
 
事後重症請求というのは、障害認定日には障害等級に該当しなかったけれど、その後に症状が重症化した場合や、障害認定日から3ヶ月以内の症状が書かれた診断書を入手できない場合などに、請求時の障害の程度で判定してもらうものです。
 
請求の際は、請求日前3ヶ月以内の症状が書かれた診断書を準備します。つまり、障害年金の請求は大別して、障害認定日請求か事後重症請求になるのです。
 

重症になった時点から受給したい。しかし…

では、障害認定日から請求日までの間に重症化し、重症化した時点の診断書が入手できる場合はどうなるのでしょうか。
 
こんなケースが考えられます。
 
Aさんは30歳の誕生日の直後に体調の異変に気付き、受診しました。糖尿病でした。31歳の半ば頃に障害認定日を迎えましたが、症状はあまり重くありませんでした。ところが、35歳で重症化し、人工透析が始まりました。現在は40歳という場合です。
 
人工透析は、原則として障害等級2級と認定され、障害年金がもらえます。「35歳のときに人工透析が始まったのだから、この時点までさかのぼって障害年金を支給してもらいたい。35歳のときの診断書を準備して、事後重症請求をしても良いのではないか」そう考えるのは、もっともなように思えます。
 
しかし、結論から言うと、法律上これは認められていません。そうしてほしければ、人工透析が始まった35歳のときに事後重症請求をすれば良かった、ということになるのです。
 
だれもが年金制度に精通しているわけではありませんし、病気や障害が重症化して苦しんでいるときに、なかなか障害年金の手続きまで気が回らないのが普通だと思われます。いやはや法律は酷ですね。
 

障害年金の受給権を得たことがある人には当てはまらない

ところで、先に挙げた4通りの請求方法は、障害年金の受給権を一度も得たことのない人の場合です。
 
障害年金を受給中の人が、障害の程度が重くなったので等級を上げてもらいたい場合、あるいは障害年金の受給権を一度は取得し、障害が軽くなって支給停止になった人が、再び重症化したので、障害年金の支給を再開してもらいたい場合などは当てはまりません。
 

手続きのタイミングを間違えると、損をする

障害年金の請求では、手続きのタイミングを間違えると、損をすることがたくさんあります。事後重症請求の請求時期もそのひとつですし、障害認定日請求の場合でも、障害認定日にさかのぼって請求しても時効の関係で、最大で5年前までのものしか支給されません。
 
障害認定日が5年以上前の場合は、請求手続きが1ヶ月遅れるたびに、1ヶ月分が消えていってしまいます。病院の医療スタッフや患者仲間などとのコミュニケーションを大切にして、こうした情報の取得を心がけておくのが賢いやり方のようです。
 
執筆者:和田隆(わだ たかし)
ファイナンシャル・プランナー(AFP)、特定社会保険労務士、社会福祉士
 



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