更新日: 2020.06.09 その他老後

定年後の暮らし、想像できますか?働き続ける「定年女子」の実情とは

定年後の暮らし、想像できますか?働き続ける「定年女子」の実情とは
バリバリ働く世代の女性は、定年後の生活についてまだ実感がわかず想像できないことも多いと思います。
 
日々忙しく働いていると、月日が過ぎるのも早いもの。いまから少しずつ、定年後の生活について計画を立てておくのもいいかもしれません。
 
今回は、50代~60代女性の仕事に対する思いや定年・定年後を迎える気持ちなどを調べた株式会社電通の「定年女子調査」(※)を紐解いていきます。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

日々の生活における、お金にまつわる消費者の疑問や不安に対する解決策や知識、金融業界の最新トレンドを、解りやすく毎日配信しております。お金に関するコンシェルジェを目指し、快適で、より良い生活のアイディアを提供します。

定年女子の仕事に対する満足度は?

調査結果のうち、定年女子(5年以内に定年予定の55~59歳女性)の回答を見ていきましょう。仕事に対する満足度はどのようになっているのでしょうか。
 
【あなたは現在のお勤め先での働き方に満足していますか】
1位:やや満足している   36.0%
2位:どちらでもない    21.0%
3位:満足している     15.5%
4位:あまり満足していない 14.0%
5位:満足していない    13.5%
 
「満足している」「やや満足している」を合わせ、51.5%の人が現在の働き方について満足しているということがわかります。
 
【満足している理由(複数回答)】
1位:自分の居場所がある(果たすべき役割がある)     52.4%
2位:適切な勤務時間・休日があるから           51.4%
3位:勤務地が家から近いから               49.5%
 
【不満に思う理由(複数回答)】
1位:給与や待遇面が良くないから             65.5%
2位:職場の人間関係が良好ではないから          54.5%
3位:自分のことを適切に評価してもらえていないから    43.6%
 
具体的な理由としては、上記のとおり。やはり、自分の居場所がありやるべき仕事があるということは、仕事に対するやりがいにつながり、ひいては仕事の満足度にも直結することがわかります。
 
逆に、「仕事の割に給与が低い」「こんなにがんばっているのに全然評価してもらえない」「しかも人間関係が最悪……」という負のスパイラルに陥ると、満足どころか不満のほうが強くなるようですね。
 
若い頃であれば転職も検討できますが、あと数年で定年を迎えるとなるといまさら転職もできず、不満を抱えながら仕事をこなすことになってしまうようです。

定年とお金の関係!ずばり退職金はいくらもらえる?老後の費用は?

定年と切っても切れないのが、退職金。定年女性はどのくらいの退職金がもらえるのでしょうか。定年女子の回答に加え、すでに定年を迎えたポスト定年女子(すでに定年を経験した60~64歳女性)についてもチェックしてみます。
 
【あなたが現在のお勤め先で定年まで勤めたとすると退職金はいくらですか。すでに定年を迎えた方は、実際に受け取った金額をお知らせください】
・定年女子            :平均 594万円
・ポスト定年女子(仕事継続組)  :平均 527万円
・ポスト定年女子(仕事リタイア組):平均1107万円
 
これはかなりの差が開きました。定年を迎えリタイアした人の退職金は、仕事継続組と比べておよそ2倍。これだけの差があれば、定年後も仕事を続ける人とリタイアする人が分かれるのも納得ですね。
 
では、定年女子およびポスト定年女子の、老後資金についての考え方はどうなっているのでしょうか。
 
【あなたは、老後安心して過ごすためには、いくら必要だと思いますか】
・定年女子            :平均4345万円
・ポスト定年女子(仕事継続組)  :平均3896万円
・ポスト定年女子(仕事リタイア組):平均3789万円
 
定年前と定年後で差が開きました。実際に定年を迎えてみると、「そこまでかからないかも」と思うところがあるのかもしれません。

定年まで働きたい?定年後も働きたい?

最後に、定年女子の働く本音をチェックしてみましょう。
 
【あなたは、ご自身の定年退職の年齢まで働き続けたいとお考えですか】
1位:定年まで働きたい・働く予定である 69.0%
2位:わからない・まだ決めていない   23.0%
3位:早期退職する予定でいる       4.0%
3位:早期退職を検討している       4.0%
 
なんと、7割近い人が定年まで働ききると決めているようです。早期退職を考えている人は、全体の8%と少数派になりました。では、定年後も働き続ける人はどれくらいいるのでしょうか。
 
【実際に定年退職された後も働きたいとお考えですか(上記で定年まで働きたい・働く予定である」と回答した方)】
1位:決まってはいないが、定年後も働きたい 49.3%
2位:わからない・まだ決めていない     24.6%
3位:定年後も働くことが決まっている    18.1%
4位:定年後は働かない(リタイアする)    8.0%
 
全体で見ると、定年後も働く方向の人は7割近くいることがわかります。はっきりリタイアを決めている人は、8%にとどまりました。
 
【定年後も働き続ける(続けたい)理由は何ですか(複数回答)】
1位:将来、お金がないと不安だから          55.9%
2位:生計を維持するために働かざるを得ない      52.7%
3位:自分自身のお小遣いのため            48.4%
4位:仕事をしていないと、生活のリズムが保てないから 47.3%
5位:社会と関わっていたいから            45.2%
 
TOP3はいずれもお金に関わる理由でした。そのほか、生活リズムを保つために働いたり、社会と関わるために働いたりする人も多いようです。仕事はお金だけでなく、生活リズムを維持したり社会性を維持したりするためにも必要ということがわかります。
 
みなさんは、定年まで働きますか?そして定年後も働きますか?いまのうちから将来のプランを練っておくのもいいかもしれませんね。
 
出典 ※株式会社電通「定年女子調査」
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部


 

PR
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集