更新日: 2019.09.29 その他老後
老後資金2000万円を貯められると思う人は3人に1人。みんなの平均貯金額はいくら?
GMOあおぞらネット銀行株式会社は、ビジネスパーソン1000名を対象に「老後資金」に関する調査を実施しました(※)。ビジネスパーソンの資産形成や老後資金の準備について聞いていますので、これから結果をみていきましょう。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
平均預貯金額は695万円。資産運用している人の資産の平均額は1200万円
まず、現在の預貯金額を聞いたところ、平均額は695万円となりました。また、何らかの資産運用を行っている人の割合は41.0%となりました。
資産運用を行っている人に、現在行っている資産運用について聞いたところ、「株式投資(43.7%)」が最も多く、以下「投資信託(35.6%)」「外貨預金(28.3%)」となりました。
株式投資や投資信託を活用している人が多いようですね。また、保有している資産の平均額は1200万円となりました。預貯金の平均額とくらべて、1.5倍以上の資産を持っていることになります。この調査でみる限りやっぱり資産運用はした方がいいみたいですね。
老後資金2000万円を貯められると思う人は3人に1人。安心できる金額は3462万円
老後2000万円問題を受け、老後の生活資金として2000万円を貯めることができると思うか聞いたところ、「思う」は33.4%、「思わない」は66.6%でした。
また、この問題を知って老後の生活資金に対する考えが変わったという人は53.5%となりましたが、何か行動したかという人は21.8%にとどまりました。半数以上が考えが変わったものの、実際に行動に移した人は少ないようです。
実際にどのような行動をしたか聞いたところ、「収入を増やす手立てを考えた(33.9%)」と回答した人が最も多く、「支出を減らす手立てを考えた(29.5%)」「資産を増やす手立てを考えた(24.6%)」が続きました。
女性では「支出を減らす手立てを考えた(41.8%)」が最も多い回答となりました。女性は、収入を増やすよりも支出を減らすを重視して老後資金を貯めていこうと考えている人が多いようですね。
老後の生活資金として、最低いくらあれば安心できると思うか聞いたところ、「1000万円~2000万円未満(22.4%)」「2000万円~3000万円未満(21.0%)」「3000万円~5000万円未満(17.8%)」という回答が多くみられました。
しかし、全体の平均額は3462万円で、金融庁の試算で提示された2000万円の約1.7倍となりました。今の高齢者は子どもが多く、誰かしら面倒をみる人がいますが、今は1世帯あたりの子どもの数が少ないうえ、子どものいない夫婦や独身も増えているため、より多くの老後資金が必要だと考えるのだと推察されます。
老後資金のためには65.8歳まで働きたい。安心の老後を送るには69.6歳まで働く必要あり
では、老後の生活資金を作るために必要なことは何かと聞くと、「生活費の見直し(79.4%)」「定年後の就労(77.8%)」「共働き(74.6%)」「副業(65.7%)」「投資による資産運用(63.0%)」という回答が多くみられました。
多くの人が老後の生活資金を準備するために、生活費の見直しや定年後にも働くことなどが必要だと考えているようです。これまでの、妻が専業主婦で定年後は年金をもらって暮らすというスタイルでは難しくなってきているのかもしれません。
それでは、定年後も働くとすると、何歳くらいまで働きたいと考えているのでしょうか。これについての回答は、平均年齢65.8歳となりました。かつては60歳での定年退職が一般的でしたが、現在では雇用延長や65歳定年制を導入する企業が増えており、長く働く環境は整いつつあります。
安心して老後の生活を送るためには、何歳まで働く必要があると思うか聞いたところ、平均年齢は69.6歳と、働きたいと考えている年齢の平均よりも3.8歳高くなりました。安心して老後を迎えるためには70歳近くまで働かなくてはいけないとは、なんともつらい世の中になってきましたね。
出典 ※GMOあおぞらネット銀行株式会社「ビジネスパーソンの老後資金に関する調査2019」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部