更新日: 2019.03.27 老後

親の介護、施設入所を思い立ったら。冷静にプラスとマイナスを判断

執筆者 : 柴沼直美

親の介護、施設入所を思い立ったら。冷静にプラスとマイナスを判断
親御様の介護の負担は日々重くなっていきます。この下向きカーブの傾斜をなだらかにすることはできますが、上向きに反転させる(すなわち回復させる)ことはできません。
 
そこでどこかのタイミングで自分自身が体力的にも精神的にも限界を感じる時が必ず出てきます。老後資金と同様で、こういった介護に関しても、限界点に到達しそうになってからご相談に見えるケースが実に多いです。今回はそういったご相談に対する回答です。
 
 
柴沼直美

執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)

CFP(R)認定者

大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
http://www.caripri.com

 

自分の傍で一緒に過ごすことがベストソリューションではない

 

このようなケースで、どうしてぎりぎりまで放置していたのかをお尋ねすると、決まって「一緒に過ごしてあげることがお互いのために一番いいから」という答えが返ってきます。いろいろな場面で回答していますが、筆者は「一歩引いて冷静にプラスとマイナスを比べてみる」ことの大切さを強調したいと思います。
 
一緒に過ごせば、介護をする人は外で仕事をする時間を十分に確保することはできません。そうなれば収入の心配が出てきます。また仕事をしなくても(例えば家賃収入などで)収入が賄えるとしても、日々世話をしなければならないことが増えていく中(昨日まではできたのに今日から入浴の世話をしなければならなくなった等)、それを適切に提供してあげることはできるでしょうか?
 
さらに元気で皆さんの面倒を見てくれていたときの親御様と今の親御様を比べて感傷的にならずに淡々とこなすことができるでしょうか。
 
この考え方を「世知辛い」と解釈するかどうかは、人それぞれのとらえ方ですが、そんな世の中でも生計をたてていくための収入を確保し続けれなければなりません。
 

お手付きでも見切り発車でも、思いついたらすぐにアクションを起こす

 
まだ大丈夫と思ったときがずばり入所時です。なぜなら入所を決めてから実際に入所するまでには施設選びから見学、手続きなど思いのほか時間がかかります。施設が新規にオープンする場合は多くの入所希望者を受け入れることができますが、それ以外は退所者が出て空きが出た場合にはじめて入所できます。待機の時間は場合によっては相当長期になります。
 
「ちょっとここは、庭が広くない」とか「自宅から少し遠い」などケチをつけだすときりがありません。とりあえずお手付きでもいいので、入所を決めたらすぐにアクションをおこしましょう。どうしても合わないと思ったら、また別の施設を探すぐらいの気持ちで(実際には入所先を何度も変更することは難しいですが)見切り発車でエントリーすべきです。共倒れになる前に、介護される親御様の症状は悪化していくという現実と向き合う勇気を持つことが必要です。
 
執筆者:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
 
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