50代の平均貯蓄額は「約1400万円」!?私は「100万円程度」なのですが、50代でこの貯金額は珍しいのでしょうか?

配信日: 2025.06.10

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50代の平均貯蓄額は「約1400万円」!?私は「100万円程度」なのですが、50代でこの貯金額は珍しいのでしょうか?
ニュースやネットで、50代の平均貯蓄額は約1400万円と聞いて「自分は全然足りていない」と焦っている方もいるでしょう。しかし、あくまで平均額のため、約1400万円が普通だと考えるのは避けた方がいいかもしれません。
 
本記事では、50代の平均貯蓄額や手取りからの貯蓄割合、老後資金を貯めるときのポイントを解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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50代の平均貯蓄額はいくら?

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」によると、50代の平均貯蓄額は1391万円でした。約1400万円も貯蓄していると聞くと驚くかもしれませんが、この金額はあくまでも平均です。
 
平均値は、極端な値があるとそちらに引っ張られて、全体の数値が大きくなったり小さくなったりします。今回のデータでは、3000万円以上が9.3%と3番目に多い割合だったため、平均額も大きくなったと考えられます。
 
一方、貯蓄額が多い人と少ない人を並べたときにちょうど真ん中にくる人の額である中央値は80万円と、平均額の1391万円から大幅に低くなっています。また、貯蓄金額別の割合を見ると、金融資産を含む貯蓄がない割合が38.3%と一番多く、次いで100万円未満の割合が11.2%となりました。
 
つまり、50代で約100万円の貯蓄は少数派ではないといえるでしょう。
 

50代は手取り額からどのくらい貯蓄に回している?

同調査によると、50代の年間の手取り収入からの貯蓄割合は、表1の通りでした。
 
表1

貯蓄にまわす割合 割合
貯蓄していない 35.0%
5%未満 5.8%
5~10%未満 10.6%
10~15%未満 14.2%
15~20%未満 4.4%
20~25%未満 8.0%
25~30%未満 3.1%
30~35%未満 7.1%
35%以上 11.9%
平均 14.0%

出典:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」を基に筆者作成
 
約3人に一人は貯蓄をしていないようです。また、貯蓄にまわす割合は給料によっても変動するでしょう。「平均が14%だから同じくらい貯蓄しなければ」と考えるのではなく、ご自身の給料やライフスタイルに合った金額を貯金にまわすといいでしょう。
 

50代から老後資金を貯めるときのポイント

老後資金を準備するには、年金額、受給開始年齢、受給資格の3点を確認しましょう。年金は老後生活の土台となるため、支給見込み額を早めに把握しておくと安心です。
 
次に、老後に望む生活スタイルに応じた目標金額と貯蓄期間を設定します。支出として想定すべきは、生活費や医療費、介護費、趣味などのゆとり費用です。年金で賄えない分は、貯蓄や運用で補う必要があります。
 
老後のためにどのくらいの金額が必要か把握するために、老後資金シミュレーションを活用するのもおすすめです。年金額や必要な生活費、収入などの情報を入力すると、老後に必要な金額が算出されます。
 
ただし、シミュレーションで出す金額は目安のため、参考程度にしておくといいでしょう。
 

50代で貯蓄100万円程度は珍しくはない

50代の平均貯蓄額は1391万円とされていますが、実際の中央値は80万円であり、貯蓄ゼロの人も少なくありません。そのため、100万円程度は珍しくないといえるでしょう。手取りからの貯蓄割合も人それぞれで、無理のない範囲で積み立てているのが現状です。
 
大切なのは平均に惑わされず、収入やライフスタイルに合わせて現実的な老後資金の準備を進めることです。まずは年金額の確認と生活費の見積もりから始め、必要な備えを具体的に考えていきましょう。
 

出典

金融広報中央委員会 家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)表番号4、8
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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