定年後「交通整理」の仕事をしてみたいです。年収200万円稼ぎたいのですが、どれぐらいの時給で働けるのでしょうか?
配信日: 2025.06.01

この記事では、定年後の仕事として選ばれることが多い、交通整理の仕事について解説します。

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交通整理の仕事とは
交通整理の仕事と聞いて道路工事や建築現場などで旗や赤い棒を振って、車や通行人を誘導する人を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。工事現場での交通整理は交通誘導警備員と呼ばれます。
また、花火大会や祭りなどの大きなイベントなど、多くの人が集まる会場で、人の流れを整理したり、会場への誘導をしたりする仕事もあります。このような大勢の人が集まる会場での交通整理は雑踏警備員と呼ばれます。
交通整理は車両や通行人の協力のもとに成り立ち、雑踏警備員も交通誘導警備員も警察官のような法的な強制力はありません。勤務の特徴として、休日が土日とは限らず、日勤、夜勤などの交代があり、多くがシフト制ということが挙げられます。
交通整理の仕事に就く条件
警備業法により18歳未満は働けませんが、それ以上の年齢制限は多くの場合決められていません。交通整理の仕事についている人の平均年齢は51.9歳です。また、資格や経験がなくても仕事につきやすい職業で、警備員経験者によると56.4%の人が経験は必要ないと回答しています。
資格の有無は問われませんが、現場で交通整理にあたるには、警備業法で定められた20時間以上の新人教育を受ける必要があります。現場では、周りに対する観察力や判断力が要求されるほか、屋外での作業が多いことから体力も必要です。
交通整理の収入
職業情報提供サイト「job tag」によると、「雑踏・交通誘導警備員」のパートやアルバイトなど短時間勤務者の時給は平均1243円で、正社員では1586円です。
また、求人情報からの統計では、パート、アルバイトの時給は平均1132円です。年齢別に年収をみてみると、35~39歳の403万9800円をピークに、60~64歳は296万6400円、65~69歳は281万400円、70歳以上では248万9600円と変動します。
交通整理の仕事は、年代別では収入の差がありますが、経験年数での収入の差はあまりないことが特徴です。また、現場の状況次第で仕事が休みになることもあるため、勤務時間が少なくなるのに伴い、給料が減ることも考慮しておきましょう。
定年後に自分に合った仕事に就くために
総務省統計局「労働力調査(基本集計)2024年(令和6年)平均結果の概要」によると、60~64歳で74.3%、65~69歳で53.6%、70~74歳で35.1%、75歳以上で12.0%の人が仕事に就いています。定年後に自分に合った仕事に就くためのポイントを解説します。
早めに求人を探す
定年後に仕事に就きたい場合は、定年前の余裕のある時から求人を探すようにしましょう。定年後に探し始めて希望する仕事がなかなか見つからなかったり、採用までに時間がかかったりすると、金銭的な不安から焦りを感じ、仕事選びを失敗してしまうこともあります。早めのスタートで、余裕を持った就職活動にしましょう。
収入を決める
定年後の生活を考えて、働いて得る金額がいくら必要なのか決めましょう。ある調査によると、世帯主が60代の世帯の支出額は311万3920円、70歳以上の場合は252万7810円といわれています。貯蓄額や退職金、定年後に入る金額と生活費などを計算して必要な金額が分かれば、働く時間や日数も決まってくるため、仕事を探す条件が明確になるでしょう。
条件を決める
収入も含め、働く時間や場所、休日がどのくらいあればいいのかなど、どのように働きたいのか事前に条件を決めておきましょう。また、条件を決める際には健康状態を考慮することも大切です。すべて希望通りの仕事を見つけるのは難しいですが、優先順位を決めていれば効率よく仕事を探せます。
交通整理の仕事は定年後におすすめ
年齢制限がなく、必要な収入や健康を考慮して、働く時間や日数を調整できる交通整理の仕事は、定年後に就く仕事としておすすめできます。
出典
厚生労働省 職業情報提供サイトjob tag 雑踏・交通誘導警備員
総務省統計局 労働力調査(基本集計)2024年(令和6年)平均結果の概要(6ページ)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー