夫婦2人で年金「18万」で貯蓄は「740万」…不足分はどうすれば良いでしょうか?

配信日: 2023.02.22

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夫婦2人で年金「18万」で貯蓄は「740万」…不足分はどうすれば良いでしょうか?
老後の暮らしにおいても生活費はかかります。原則として65歳になると年金収入を得られますが、それだけでは足りないかもしれません。例えば、夫婦2人で年金が18万円だった場合、生活費が毎月赤字になってしまう恐れがあります。その分貯金を切り崩すとしても、いつかは底を突いてしまうでしょう。
 
それでは、年金収入が18万円だといくらくらい不足し、改善するためにはどうすればよいのでしょうか。詳しく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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まずは不足額を把握しよう!

まずは、どれくらい不足する可能性があるのかを把握することが大切です。総務省統計局が令和2年に行った「家計調査」によると、65歳~69歳で夫婦2人暮らしの毎月における支出額は平均約26万円です。実際の支出額がいくらになるかは生活スタイルなどにもよりますが、この金額を一応の目安とすることができるでしょう。
 
仮に平均支出額が26万円で年金収入が18万円だった場合、「毎月8万円が赤字」になります。この赤字分を740万円の貯蓄から補おうとすれば、65歳以降は毎年96万円を持ち出すことになるので、8年後の73歳の時に貯金が尽きてしまいます。
 
まずは一つの考え方として、支出額を減らすという方法があります。毎月の支出額が18万円に収まれば問題ありませんし、赤字額が4万円であれば、81歳まで貯金を保つことができます。例えば、先述の令和2年の家計調査では、支出額のうち食費が29.3%、交通・通信費が11.9%、教養娯楽費が8.8%で、合わせて50%、約13万円となっています。この中から節約できるところを探すことで、支出額を抑えることができるでしょう。
 
一方、定年退職後も働き続けて足りない分を補う方法もあります。実際、総務省統計局が令和3年に行った「労働力調査」でも、高齢就業者数は年々増加しています。継続雇用制度やハローワーク、国や地方自治体による就労支援サービス、シルバー人材センターなどを活用するとよいでしょう。
 

年金収入額を増やす方法は?

それでは、老後の年金収入額を増やす方法はあるのでしょうか。まだ65歳までに時間の余裕があるのであれば、事前にいくつかの対策をとることができます。
 
まず挙げられるのは、「iDeCo」など「確定拠出年金」の活用です。確定拠出年金には企業型と個人型があり、企業型は勤務先を通じて、個人型は個人で金融機関に申し込む形で加入します。個人型確定拠出年金であるiDeCoの場合、月々5000円以上1000円単位で掛け金を設定できます。この掛け金を運用し、老後の収入とするわけです。
 
確定拠出年金の掛け金は「所得控除」の対象になりますし、「運用中に発生した利益や受け取った利益にも所得控除が適用」されます。収入アップと同時に節税効果もあるお得な制度です。
 
「個人年金」に加入するのもよいでしょう。個人年金は民間の保険会社が取り扱っている保険商品です。そのため、公的年金と違って加入は任意です。個人年金は大きく確定年金と終身年金に分けられます。確定年金は給付期間が限られる年金で、終身年金は生涯にわたり年金が給付されます。保険料などは会社によって異なるので、しっかり比較しましょう。
 

年金収入が足りなくなりそうであれば、事前に対策を取ろう!

定年退職をしても、生活するためにはお金が必要です。年金収入だけでは生活費が足りなくなる場合には、生活費を節約するか、あるいは定年後も何らかの形で働く必要があるでしょう。
 
まだ定年までに時間の余裕があるのであれば、確定拠出年金や個人年金に加入することで年金収入を増やすこともできます。心配な人は、これらの制度の活用を検討してみてはいかがでしょうか。
 

出典

総務省統計局 家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)ii 総世帯及び単身世帯の家計収支
総務省統計局 2.高齢者の就業
iDeCo公式サイト iDeCo(イデコ)をはじめるまでの5つのステップ
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部

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