共働きで住宅ローンを借りるとき、どんな選択肢があるの?
配信日: 2019.09.17 更新日: 2020.03.10

そうしたとき、ライフプランを考えると、共働きを選択せざるを得ないのかもしれません。今回は、共働きで住宅ローンを借りる場合どんな選択肢があるのかみていきましょう。

執筆者:内宮慶之(うちみや よしゆき)
内宮慶之FP事務所代表
CFP認定者(日本FP協会所属)、ファイナンシャルプランニング
CFP認定者(日本FP協会所属)、ファイナンシャルプランニング技能士1級
会計事務所では、税務会計コンサルティングの他、資産税や相続事業承継の経験も豊富。
現在、相続及びライフプラン全般における相談業務、講演、執筆、非常勤講師などの業務を中心に活動している。高等学校での講演も多く金融経済教育にも尽力している。
平成30年度日本FP協会『くらしとお金の相談室』相談員、大阪市立住まい情報センター専門家相談員、修学支援アドバイザー(大阪府教育委員会)にも就任している。
【PR】おすすめの住宅ローン
金融機関の所得制限
世帯収入は年収400万円以上が健全な基準とされているようです。金融機関ごとに基準の差異はありますが、所得基準を明確にしていない金融機関も存在します。基準は世帯収入になりますので、ご夫婦の収入を合算して金融機関の住宅ローン審査を受けることも可能です。
【PR】おすすめの住宅ローン
返済負担率の確認
世帯収入における、住宅ローン負担の割合が大きすぎると、せっかく手に入れた住まいでの暮らしが苦しくなってしまいます。しっかりと確認しておきたいのが、「返済負担率」です。これは、年収における年間の住宅ローン返済の比率をいいます。
一般的には、「返済負担率」25%以内が目安となります。年収400万円では、毎月のローン返済額が8万円程度で返済負担率は24%ほどになります。
【PR】おすすめの住宅ローンはこちら
共働き夫婦の住宅ローン
〔連帯債務〕
連帯債務とは、ご夫婦が金融機関に対して1本の住宅ローン契約を結び、一緒に返済していく格好となりますが、それぞれが全額の債務を負います。
連帯債務では、住宅ローンの返済が滞った場合、金融機関は連帯債務者に対して、どのように返済を請求してもよいとされています。夫婦で借り入れした場合、金融機関は夫に対してだけ全額の返済を求めたり、夫婦に対して全額の返済、あるいはそれぞれに半額の返済を請求したりすることもできます。

〔連帯保証〕
連帯保証とは、ご夫婦どちらかお一人の年収額ではローン審査に通らない場合において、夫婦で収入を合算して借り入れる場合、または夫婦それぞれが独立して住宅ローンの借り入れをする場合に、それぞれお互いの保証人になるということです。
連帯保証は連帯債務と異なり、住宅ローンの返済が滞り、債権者(金融機関)から連帯保証人に返済請求があった場合、返済を拒むことができません。

〔ペアローン〕
ペアローンでは、夫婦それぞれが住宅ローンの契約者になります。それぞれが契約したローンに対してお互いが保証義務を負い、お互いにローンの連帯保証人となります。
住宅ローン控除は夫婦それぞれに適用されます。団体信用保険は、夫婦それぞれが加入することになります。また、ペアローンは2つ以上の住宅ローン契約になりますので、一つひとつの契約について申込手数料などの諸費用がかかります。

まとめ
ご夫婦での住宅ローンの設定方法について、連帯債務、連帯保証、ペアローンの3種類をご紹介しました。ローンを組む前に見直すべきポイントは少なくありません。
その住宅購入プランが現在、あるいは予測される将来の収入額に見合っているか?今後予定されているライフイベント等をしっかり把握して、ライフプランニングしているか?「家賃相当額で買えますよ」「消費税増税前の駆け込み」などの言葉に誘惑されていないか?などです。
住宅購入は人生における三大資金の一つに挙げられる、たいへん大きな買い物です。【わが家】を手に入れると同時に、住宅ローンという大きな負債も抱えるということをしっかり理解して、慎重に取り組んでいただければ幸いです。
出典
住宅金融支援機構「【フラット35】をご夫婦で借りるなら」
執筆者:内宮慶之
内宮慶之FP事務所代表
CFP認定者(日本FP協会所属)、ファイナンシャルプランニング
【PR】おすすめの住宅ローン