更新日: 2019.01.10 その他

Yahoo! Googleを生み出すシリコンバレーで暮らす。そのコストと仕事とは?

執筆者 : FINANCIAL FIELD編集部 / 監修 : 豊田賢治

Yahoo! Googleを生み出すシリコンバレーで暮らす。そのコストと仕事とは?
「アメリカの憧れの地で暮らす」第二弾です。前回はニューヨークで暮らすコストと仕事についてご紹介しました。今回はYahoo!Googleが拠点を置く、シリコンバレーで暮らすうえでのコストや仕事についてお話します。

アメリカンドリームの中心地であるシリコンバレーで暮らすにはどのようなことが必要なのでしょうか?
FINANCIAL FIELD編集部

Text:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)

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豊田賢治

監修:豊田賢治(とよた けんじ)

弁護士

開成高校卒、東京大学法学部卒。弁護士登録後、大手渉外法律事務所、外資系法律事務所での勤務を経て独立。現在は弁護士16名を擁する東京桜橋法律事務所の所長として、多数の企業や個人の法務顧問として活動。どんな相談に対しても「わからない」とは言わないことをスタンスに、日々クライアントのために奮闘中。
【東京桜橋法律事務所】

エンジニアの募集が多い。大手なら新卒で年収1,000万円以上も

サンフランシスコ在住、全米で紹介事業を行っている「TOP」に、現在のシリコンバレーでの求人状況や暮らしについて聞いてみました。
 
シリコンバレーでは一般的に、半導体関連営業職、エンジニア、ソフトウェアエンジニアなどを募集していることが多いようです。英語力はもちろんですが、それ以上にスキルが求められます。
 
エンジニアの初任給は6万ドル程度の年俸。アップルなど大手IT企業の優秀なエンジニアなら、新卒で1,000万円以上もらえることもあるそうです。通訳のポジションは基本的になく、通訳ポジションの仕事は米国の中西部、南部に行くと見つかります。

米国の大学を卒業後、H-1Bビザを取得するとスムーズ

ニューヨーク編と同じ内容になりますが、米国で働きたい場合、F-1ビザで留学して米国の大学やMBAを卒業すると1年間働けるオプションを得られるので(オプショナルプラクティカル・トレーニング)、これを活用して最初のチャレンジをする人が多くいます。
 
1年働いた後、実力が評価されるとH-1Bビザを雇用先の会社がサポートしてくれます。H-1Bビザを取得できると、3年間働くことができます。更新は基本的に1回なので、H-1Bビザが下りれば合計で6年間は働けると考えていいでしょう。
 
しかし、H-1Bビザは米国としての発行枠が決まっており、その数倍の申し込みがあるため、これをパスするハードルはなかなか高いものです。
 
6年の間に、グリーンカードの申請を検討します。グリーンカードとは滞在に期限の無い永住権のことです。グリーンカードを取得できなければ、基本的にH-1Bビザの有効期間終了までに日本へ帰国するケースが多いようです。

物価は高いが車なしでも生活できる。カリフォルニアワインは1本10ドル未満も

サンフランシスコの物価はニューヨークよりも高く、ランチは15ドルはかかるような感じです。家賃で言うと1ベッドルームで3800~4500ドルもします。日本円に換算すると、約2万円~50万円(1ドル112円計算)です。
 
路面電車やウーバー(スマホでタクシーを呼べるサービス)が普及しているため、気楽に、安く、安全に市内を移動できる所は魅力です。サンフランシスコに住めば、米国でも車なしで十分に生活できます。
 
ヨセミテ国立公園など、近郊には大自然を満喫することができる場所もあります。都会の生活とアウトドアの両方を楽しめるところが魅力の1つだといえます。カリフォルニアは気候がよく、夏は湿度が低く、冬は日本ほど寒くなく、晴れた日には鮮やかな青空が広がります。また、車で一時間程度北上するとカリフォルニアワインのメッカであるナパバレーがあり、美味しいカリフォルニアワインを1本10ドル未満で買うことも出来ます。

シリコンバレーはアメリカンドリームの中心地

シリコンバレーで仕事をするには、英語力はもちろんのこと、スキルが重要だということが分かりました。また、家賃や物価が高いので、それなりの収入が必要になります。
 
シリコンバレーには世界各国から優秀な人材が集まります。起業をして上場させたり、大手企業への事業売却を目指したりして一獲千金を狙う、アメリカンドリームの中心地です。
 
ITの世界で頂点を目指したい!という人は、シリコンバレーを目指してみてはいかがでしょうか。

最後に、シリコンバレーで暮らすときの注意点を、東京桜橋法律事務所の豊田賢治弁護士に聞いてみました

ニューヨーク編でも書きましたが、米国では、住居の賃貸借契約や会社との雇用契約を巡るルールが日本とは異なります。ただ、日本と比べると、契約書にルールが書き込まれることが多いので、面倒がらずに契約書には必ず目を通しましょう。
 
契約書に書いてある権利であれば、米国法を全く知らなくても、「自分の権利だ」と堂々と主張できます。逆に、契約書に書いてある義務は「知らない」とは言いにくいところではあります。
 
 
著:ファイナンシャル フィールド 編集部
監修:東京桜橋法律事務所 豊田賢治 弁護士

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