更新日: 2019.01.10 その他
タクシー配車アプリ 得する人・損する人
Text:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
http://www.caripri.com
定型化された行動には便利
タクシーアプリや、フリマアプリなど使用頻度に応じてポイントをためることもお得感はあり、またタップするだけで自分のリクエスト通りに指示が相手に伝わるので、面倒な手続きを簡略化できるところも魅力です。例えばタクシーアプリであれば、配車してもらえる場所が一定の場合など行動やリクエストのパターンが定型化されていればいいですね。
パソコンのショートカットと同じ
筆者もかつてこのようなアプリを入れたことがありましたが、ほどなくアンインストールしてしまいました。その理由は、定型化した行動パターンが意外と少なかったのです。
筆者は職業柄いろいろな地域に出向くことが多く、アプリで呼べるタクシー会社は地方では意外と少ないことに気づかされたことです。都心であれば、このようなアプリに加入している会社はたくさんありますが、まだまだ地方では、それほど普及していません。結局電話でなければ事がはかどらないということに気づき、思ったほど使用頻度は高くなかったのです。
例えば表計算ソフトで同じような作業を繰り返す場合に、ショートカットキーやマクロを使うと便利ですが、行動パターンがその都度変わる、いわゆるオーダーメイド的なケースではそれほど威力を発揮しません。どこでも、いつでも通用するような汎用的な方法に回帰します。
アプリ依存によって効率性ダウン
そのうえ都心での定型行動パターンを繰り返していると、アプリや機能に依存しているため、ここぞというときに柔軟に行動できないことにも気づきました。ポイントという一見甘い蜜に誘われて、実は別の方法をとったほうが効率的な場合も多々あります。
皆さんの行動を振り返って、ショートカットやアプリを使った方がいいのか、バリエーションに富んだ行動パターンであれば、自分自身というアプリを使った方がいいのか判断することが大事ですね。
Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)、
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表