更新日: 2020.05.14 その他
新型コロナ、10代にはどんな影響が?親の収入減など経済面での不安を感じる声も
認定NPO法人D×P(ディーピー)(本社:大阪市)は、10代の進路・就職に関するオンライン相談の登録者を対象に新型コロナウイルスの影響についてのアンケート調査を実施し、その結果を発表しました(※)。
回答者は通信制や定時制も含めた高校生が7割で、85.2%が休校中でした。新型コロナウイルスの流行が収まらない中、10代の子どもたちはどんなことに不安を感じているのでしょうか。
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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目次
気分が落ち込んだりイライラすることが多くなり、ゲームやスマホを使う時間が増えた
気持ちにどのような変化を感じているか聞いたところ(複数回答 : 97回答のうち実数)、「何もやる気が出ないようになった」(49)、「理由もなくイライラすることが増えた」(44)、「急に落ち込むことが増えた」(41)など、気分が落ち込んだりイラついたりすることが多くなっているようです。
連日、感染者の報告など出口の見えないニュースばかりで、大人でも気分は晴れないですよね。
生活にどのような変化を感じているかという問いには(複数回答: 97回答のうち実数)、「ゲームやスマホを使う時間が増えた」(72)、「外出する機会が減った」(70)が多い結果に。
ゲームやスマホを触ってばかりのようです。もしかすると、学校に行けないかわりにLINEなどで友達とのコミュニケーションを図っているのかもしれません。ほかは「寝ていることが多くなった」「食事が不規則になった」など、生活が乱れていることがうかがえます。
勉強が遅れたり、生活の乱れを心配するほか、親の収入減など経済面での不安も
今、不安に感じていることを聞く(複数回答: 97回答のうち実数)と、「勉強が遅れる・学力が下がる不安」(51)「高校卒業後、就職できないのでは」(19)といった、学習の遅れや、進学・就職への不安が大きいようです。
また、「身近な人の感染」(47)「自分が感染してしまうかも」(36)というような感染への恐怖、「運動不足などで不健康になる」(43)「生活リズムが乱れて学校が始まってもうまく戻れない」(41)といった生活習慣の乱れを心配する声もありました。
さらに、「親の収入が減ってしまう、またはすでに減っている」(20)「自分の収入が減ることでの、今後の生活費」(15)「経済的理由で大学や専門学校に進学できなくなる」(13)といった、経済的な不安を感じているとの声もありました。
アルバイト代は6割が減。半数が在宅ワークに興味
アンケート回答者のうち、アルバイトをしている10代は30.9%で、そのうち家計の補助や自身の生活費に充てるという人は、27.3%となりました。
アルバイトをしている人に、コロナウイルスの影響で収入はどうなりそうか尋ねると、「シフトが減ったので収入が減る」が51.6%、「クビになったので収入がなくなる」が6.5%と、アルバイト先の営業時間短縮や営業自粛で、6割近くが収入減となったと回答しました。
どれくらい減りそうかと聞いたところ、半数が3万円以上と回答。さらに、食べるものに困っていると回答した人も25%と、厳しい状況にいる学生もいることがわかりました。
また、在宅ワークに興味がある10代は52.5%でした。在宅ワークができる環境があるかどうか尋ねると、50.0%はパソコンを持っていて、家のWi-Fi環境は整っていると回答。半数は在宅でのアルバイトができる環境があるようです。
また、40.5%はパソコンは持っていないがWi-Fi環境は整っている、9.5%はパソコンもWi-Fi環境もないことがわかりました。
以上のように、新型コロナで10代も受験や就職への影響や、親の収入減による不安を抱えていることがわかりました。また、アルバイト代の減少で、生活が苦しくなった学生もいるようです。
親も自分の仕事や収入減で不安ですが、子どもも長引く自粛生活で相当な不安やストレスを感じています。子どもの気持ちに寄り添い、少しでも不安を取り除くようにしたいものですね。
出典 ※認定NPO法人D×P「新型コロナウイルスの影響についてアンケート調査」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部