更新日: 2020.03.08 子育て
イマドキの大学受験の準備ってどんなものがあるの?
それを陰で支える親たちも、わが子の将来に多大な影響をおよぼすであろう大学受験を支えています。「自分のときはこんな方式じゃなかった!」と、イマドキの大学受験に驚く方も多いのではないでしょうか。
執筆者:黒澤佳子(くろさわよしこ)
CFP(R)認定者、中小企業診断士
システム監査技術者、不正検査士(CFE)
アットハーモニーマネジメントオフィス代表
栃木県出身。横浜国立大学卒業後、銀行、IT企業、監査法人を経て独立。個別相談、セミナー講師、本やコラムの執筆等を行う。
毎日小学生と高校生の子育てに七転八倒しながら、明日の子供たちが希望を持って暮らせる社会の実現を願い、金融経済教育に取り組んでいる。
また女性が自分らしく希望を持って生きられるよう、女性起業家支援を中心に経営サポートを行っている。
大学では会計、マーケティング、経営、経済等のビジネスの基本科目の講義を担当。
https://www.atharmony-office.jp/
ウェブ出願ってどうすれば良いの?!
合格するための第一歩は、出願です。以前は願書を取り寄せ、必要事項を手書きし、写真を貼り、調査書等の必要書類とともに大学に郵送しました。大学側で受理されると、受験票が送られてきて、受験当日はそれを持って受験にのぞみました。
最近では一部の国立大学を除き、出願はインターネット環境で行います。一般入試以外のAO入試や推薦入試などの際も、ウェブ出願が増えています。
ウェブ出願は、出願期間内に出願登録、受験料の支払い、書類の郵送をすることで完了します。願書にあたるものは、ウェブ画面で必要事項を入力し、自分でプリントアウトして、調査書等とともに郵送する方式です。
大学側で書類の確認がとれると、受験票が印刷できるようになります。大学側から受験票は送られてきませんので、A4用紙に自分で受験票を印刷して、受験当日に持参します。
事前に願書を取り寄せる手間もありませんし、なかには証明写真もデータアップロードで登録を完了する大学もあります(しかもこの写真データは、入学後も学生証に使うとのこと)。
ここまでで準備が必要なのは、写真や高校に作成してもらう調査書等とプリントアウトができるネット環境のみです。写真は、データアップロードの場合もあるので、プリントした3×4cm(あるいは4×5cm)の写真とデータの両方を用意しておくと良いでしょう。
出願期間は比較的長いことが多く、初回の出願の際には必要書類の郵送が必要ですが、同じ大学に2回目以降出願する際には(追加出願)、郵送不要としている大学もあります。
このようにウェブ出願は、受験生側、大学側ともに事務手続きが効率化され、非常に便利になりました。1つの大学で複数学部や複数形式(センター利用と一般受験など)の受験をする場合には、受験料の割引がある大学もあります。
その反面、1つの大学で複数学部や複数形式の選択が容易にできるため、まるでネットショッピングをするかのように、選択ボタンを押してしまい、受験料を決済するときになって高額でビックリ! などということがないように注意しましょう。
さまざまな受験料の払い方、手数料もあなどれない?!
「インターネットでの出願なら、本人がやったほうが良い(早い)」と考える親も多いでしょう。確かに、高校生たちのITスキルは大人より高い場合がありますが、どうしても関わってくるのが、受験料の支払いです。
クレジットカードやインターネットバンキングを使えば、ネットで支払いが完了します(支払方法には、他にコンビニ決済、銀行決済などがあります)。
以前は、願書を取り寄せるとそこに振込用紙が入っていて、その振込用紙を使って銀行等で支払いをし、収納印のある振込確認証を願書に張り付けて提出しました。
今も国立大学などはこの方式ですが、銀行窓口以外の支払方法(コンビニ決済など)も増えてきています。
ただし、大学によって異なりますが、1回の出願につき、おおむね1000円前後の事務手数料がかかります。追加出願のたびに手数料がかかりますので、出願先が決まっているのであれば、まとめて出願するほうが良いでしょう。
また、出願の締切日ギリギリになって出願する場合、決済が間に合うか、郵送が間に合うか、注意しなければいけません。
決済しようとしたら、決済サイトがシステムメンテナンス中で決済できなかったり、出願書類は書留(または書留速達)で送るのですが、時間や曜日によって郵便局の窓口があいてない!ということのないように注意しましょう。
大学によって、締切日消印有効だったり、締切日前日の書留速達のみ受付可だったりと、期限が微妙に違うことがあります。募集要項でよく確認をしておき、直前に慌てないようにしましょう。
これだけの留意点があると、受験生本人に全部任せるのは精神的負担が大きいかと思うのもよくわかりますね。変わっていく受験制度、親も制度変更についていくのが大変です。
執筆者:黒澤佳子
CFP(R)認定者、中小企業診断士