育休でどれくらいの給付金がもらえるの?男性の育休の実態って?
配信日: 2020.02.25
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部(ふぁいなんしゃるふぃーるど へんしゅうぶ)
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まずは育休でもらえる給付金の目安をチェック!
育休にともなう育児休業給付とは、育児休業終了後の職場復帰を前提とした給付金のこと。厚生労働省によると、育児休業給付金の目安は以下のとおり。(※1)
【育児休業給付の受給できる額は、例えば1ヶ月でどの程度もらえるのか、だいたいの金額を教えてください。】
・平均して月額15万円程度の場合、育児休業開始から6ヶ月間の支給額は月額10万円程度、6ヶ月経過後の支給額は月額7.5万円程度
・平均して月額20万円程度の場合、育児休業開始から6ヶ月間の支給額は月額13.4万円程度、6ヶ月経過後の支給額は月額10万円程度
・平均して月額30万円程度の場合、育児休業開始から6ヶ月間の支給額は月額20.1万円程度、6ヶ月経過後の支給額は月額15万円程度
これはあくまで目安の金額であり、正確な金額は個人で変わってきます。それにしてもかなりしっかりした金額が給付されるため、この制度が使用できる働き方であれば、逃す手はないといえるでしょう。
【育児休業給付における育児休業開始日とはいつですか。また、男性も育児休業給付を受給することは可能ですか。】
・産後休業から引き続いて育児休業を取得した女性の場合は、出産日から起算して58日目となります。
・また、男性も育児休業給付の対象となり、配偶者の出産日当日から支給対象となります。
育児休業給付金は、基本的にお子さんが1歳になる前日まで受けられるもの。夫婦そろって育休を取得すれば、収入を気にせずしっかり育児に専念できそうだといえるでしょう。
職場での男性の育休の実態は?
男性も育休を取得することで、育児に専念できるのはもちろんしっかり給付金をもらえることがわかりました。では、実際に男性の育休の実態はどのようになっているのでしょうか。ビッグローブ株式会社が発表した「男女平等に関する意識調査」の結果(※2)をひもといてみましょう。
【職場の男性社員が育児休暇を取得することをどう思うか】
<男性>
1位:やや賛成 55.1%
2位:賛成 29.5%
3位:やや反対 12.0%
4位:反対 3.4%
<女性>
1位:やや賛成 46.1%
2位:賛成 42.6%
3位:やや反対 9.2%
4位:反対 2.1%
男女ともに、多くの人が男性の育休取得に対して好意的ということがわかりました。特に男女で差が開いたのが、「賛成」の回答。男性が29.5%、女性が42.6%ということから、「子育ては本当に大変だから男性も仕事を休んで手伝って!」という、経験に裏付けられた女性の思いがにじみ出ているかのようです。
【自分が育児休暇を取得することに抵抗を感じるか】
<男性>
1位:やや感じる 37.2%
2位:あまり感じない 28.6%
3位:感じる 18.2%
4位:感じない 16.0%
<女性>
1位:あまり感じない 34.8%
2位:やや感じる 30.5%
3位:感じない 24.1%
4位:感じる 10.6%
男性では約55%の人が、女性では約40%の人が、自分が育休を取得することに抵抗を感じると回答しています。男性が抵抗を感じることは比較的予想通りの結果ともいえますが、女性でもこれだけの人が抵抗を感じていることに驚きですね。
では、育休取得に抵抗を感じる理由とはどのようなものなのでしょうか。
【育児休暇取得に抵抗を感じる要因(複数回答)】
1位:職場に気を遣うから 58.8%
2位:会社や顧客に迷惑をかけそうだから 51.7%
3位:収入が減るのは困るから 31.5%
そのほかにも「上司や同僚の評価が気になるから」「仕事の感覚が鈍りそうだから」「職場に前例がないから」といった意見も。いくら育児休業給付金がもらえるとはいえ、トータルで見ればたしかに収入は減りますよね。
しかしそのことよりも、職場に気を遣ったり会社や顧客に迷惑をかけることを気にしたりする人が多いということがわかりました。
育休を取得する男性はまだまだ少ないという現実は、会社の制度や風土うんぬんもそうですが、なにより上記のような必要以上の気遣いも関係しているといえそうです。ある意味、われわれはもっと自分本位になってもいいのかもしれませんね。
出典
※1 厚生労働省「Q&A〜育児休業給付〜」
※2 ビッグローブ株式会社「男女平等に関する意識調査」
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部