話題のキャッシュレス決済。どんなメリットがある?
配信日: 2020.02.01 更新日: 2020.02.07
これまで、持ち合わせの現金が足りないときにクレジットカード決済をしていた方であっても、今後は現金を持っていてもキャッシュレス決済が優先させるかもしれません。
執筆者:手塚英雄(てづか ひでお)
有限会社テヅカプラニング 代表
CFP(R)認定者 1級ファイナンシャルプランニング技能士 証券外務員
CFP(R)認定者 1級ファイナンシャルプランニング技能士
お金に振り回されない生活設計を目指している
可処分所得の最大化に拘れば人生に満足がない
人生を明るく豊かに過ごすためにお金を用いたい
他のFPとは一味異なる論点を持つ
http://www.fp-tezuka.com/
キャッシュレス決済とは
キャッシュレス決済とは、現金を用いないで支払いを済ますことです。古くから主に使用されていたのは、クレジットカード支払いか銀行口座振替でしょう。
その後普及したのは、事前にお金をチャージする電子マネーかもしれません。交通系と流通系があり、駅やコンビニエンスストアでよく利用されています。そして最近ではスマホの普及に伴い、QRコード決済の利用者も増えてきました。
日本でのキャッシュレス決済は、海外諸国に比べ遅れているといわれます。それは現金に対する信頼が高く、治安もよく、偽札などの心配が少ないからといわれています。ところが、今後海外の旅行者をさらに迎えるにあたり、キャッシュレス決済環境を整える必要性から、環境整備が進められるようになりました。
スーパーのレジで、前の人が現金を数えながら取り出す際に小銭を落としたりすれば、特に混雑しているときなどはイライラする方もいるでしょう。キャッシュレス決済は釣り銭を気にせず、クレジットカードやスマホを読み取り機器に通せば支払い完了になります。素早く支払いを終了できますので、業務の効率化も図れます。
さらに店側も、現金を数えたり釣り銭を準備したり、現金を銀行に持ち込むことがなくなりますので、時間短縮、人件費の削減にもつながります。
キャッシュレス決済に抵抗と感じるのは、初期設定の煩わしさと、カード等の紛失時にお金が引き出されたり、不正利用されたりしないか、という不安から来るのではないでしょうか。
スマホを利用したキャッシュレス決済の初期設定は、基本的には初めの一度きりであり、スマホは生体認証から他人が使用することは難しくなっています。また、クレジットカード紛失時は、カード会社に連絡すればすぐに使用を停止できます。
キャッシュレス決済は合理的
店側もキャッシュレス決済機器の導入には新たな費用が発生する、というデメリットがありますが、その便利さを経験すれば時間短縮、人件費削減にもつながります。
クレジットカードの利用に抵抗のある方の多くは、「カードを使用するとつい使いすぎてしまう」といいます。
現金であれば支払時に財布からお金がなくなっていき、その後の利用金額を考え、足元の出費を抑えることができるかもしれませんが、クレジットカードではそのような制限がなくなるので、使いすぎてしまうかもしれませんね。
クレジットカードの支払いは翌月以降の指定日になります。そのころには何に使ったのか正確に覚えていないということもあるかもしれません。
また、お財布から現金が減っていくと、お金を使いすぎないよう制御する気持ちが働くかもしれませんが、キャッシュレス決済における数値の変動だけでは、使いすぎてしまうと心配をされる方もいるでしょう。
自分の資産が減少する痛みは、金持ちが脱税する心理と共通するかもしれません。税金を支払う能力があっても資産の減少は痛く感じ避けようとします。その感覚が節約をしようと働くのでしょう。
何も考えず欲求に任せてキャッシュレス決済を行ってしまうと、自分の想定を超えやすいので、痛みが伴わないキャッシュレス決済を行うために、日頃から計画を立て、衝動を抑えた生活がこれまで以上に求められるかもしれません。
執筆者:手塚英雄
有限会社テヅカプラニング 代表
CFP(R)認定者 1級ファイナンシャルプランニング技能士 証券外務員