更新日: 2019.12.23 キャッシュレス
現金? 電子マネー? みんなどれで決済している?
執筆者:下中英恵(したなかはなえ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者
“東京都出身。2008年慶應義塾大学商学部卒業後、三菱UFJメリルリンチPB証券株式会社に入社。
富裕層向け資産運用業務に従事した後、米国ボストンにおいて、ファイナンシャルプランナーとして活動。現在は日本東京において、資産運用・保険・税制等、多様なテーマについて、金融記事の執筆活動を行っています
http://fp.shitanaka.com/”
みんなの決済方法は?
金融広報中央委員会が2018年に行った調査(※1)によると、日常的なお金の支払い方法について、1000 円以下の買い物では、「現金」が 86.1%となっており、やはり現金が最も主流な決済手段となっていることが分かります。
一方で、「電子マネー」による支払いは、15.4%となっており、2017年の調査結果より2%増加していることが分かりました。また、1万円から5万円以下の買い物では、「現金」が 52.1%で、「クレジットカード」が 55.5%となっています。
<金額別の主な資金決済手段>
1000円以下
現金(紙幣および硬貨) :86.1%
クレジットカード :7.9%
電子マネー(デビットカードを含む):15.4%
1万円から5万円以下
現金(紙幣および硬貨) :52.1%
クレジットカード :55.5%
電子マネー(デビットカードを含む):3.4%
2019年10月の消費税増税に伴い、「キャッシュレス・ポイント還元事業」が実施されています。そのため、現在では、現金ではなく、電子マネーやクレジットカードで決済をする人が増えていると予想されます。
「キャッシュレス・ポイント還元事業」について詳しく知りたい方は、こちらのページ(※2)をチェックしてみましょう。
キャッシュレスの注意点
クレジットカードや電子マネーで支払う場合、細かい小銭のやり取りがなく、スマートに決済が行うことができます。そのため、赤ちゃんを抱っこしたまま買い物をする忙しい主婦の方や、お財布などの荷物を減らしたい若者やビジネスマンの間で、徐々にキャッシュレスが人気となっています。
一方で、キャッシュレス化が進むと、思わぬところでトラブルに遭うことがあります。
2019年12月には、大手カード会社である「楽天カード」や「楽天ペイ」において、システム不具合が発生し、一時的に、買い物やキャッシングができないというトラブルが発生しました。また、地震などにより、停電してしまうと、電子マネーなどを使って買い物ができなくなってしまいます。
キャッシュレス化が進んだとしても、万が一に備えて、1万円札などの現金をカードケースやかばんなどのポケットに入れておくと安心でしょう。
家計の見直しにも活用しよう
クレジットカードや電子マネーを上手に利用すると、家計管理をスマートに行うことも可能です。
例えば、毎日の買い物を全て1つのクレジットカードにまとめれば、カードの利用明細書を家計簿代わりにすることができます。毎月1ヶ月分の利用料金をチェックしていけば、お金を使い過ぎてしまったときにすぐに把握することができますね。
また、Edyなどの電子マネーに、毎月5万円など決まったお金をチャージして、スーパーでの買い物は全てその電子マネーで支払うことで、毎月の食費の限度額を設定することも可能です。チャージした金額以上にお金を使わないようにやりくりすることで、毎月の食費の予算を確実に管理することができます。
いかがだったでしょうか? キャッシュレス決済は、今後ますます広がっていくことが予想されますが、自分の生活スタイルに合わせて、上手に取り入れていくと良いですね。今までクレジットカードや電子マネーを活用したことがなかった方も、キャッシュレス決済にはどのようなものがあるのか、調べてみてはいかがでしょうか?
参考
(※1)金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」[二人以上世帯調査]
(※2)経済産業省「キャッシュレス・ポイント還元事業」
執筆者:下中英恵
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(資産設計提案業務)、第一種証券外務員、内部管理責任者