更新日: 2019.10.07 その他
自分が亡くなった後、障害を持った子はどうなる? 万が一の時に必要な心構え
執筆者:秋口千佳(あきぐちちか)
CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士
まずは冷静な目を養うことです
とにかく、焦るべからず、です。行動を起こす前に、まず深呼吸です。何か行動を起こすとき、人は焦って前のめりになりがちです。将来に向けての行動は、起こさなければ何も変わりませんが、焦るのではなく、やるべきことを冷静に、1つずつこなしていくことが大切です。
子どもの現状や親の思いを、一冊にまとめておく
自分が亡くなった後に、子どもの面倒を見てくれる人がいるとは限りませんし、子に自分の思いを伝えてくれる人もいないかもしれません。そのため、一番大切なのは、子どもの現状を日々記録に残すことです。日々残す、それは簡単ではありません。
しかし、毎日のちょっとした変化を書き残すことで、それを読んだ人が子どもの状況を把握できるのです。1日1行でも構いません。日記のように、その日の子どもの様子を書いてみてください。
毎日が難しいのであれば週に1回、月に1回でも構いません。ご自身に合ったやり方を見つけ、子どもの様子を書き残してみてください。また、以下のようなことをまとめておくことも大切です。
・氏名
・血液型
・障がいの状況(病名・障害者等級)
・かかりつけ医
・常備薬
・喜ぶ行動/悲しむ行動
・付き合いのある人の連絡先
・自身の子への思い
自分のお金の現状と未来を把握すること
「自分が亡くなった後の不安はお金です」という方が大半を占めます。それは、当たり前の話です。
では、お金の現状と未来を把握するには、どうすればいいのか。答えは簡単です。キャッシュフロー表を作ることです。
キャッシュフロー表とは、現在から未来へのお金の収支が分かる表です。これから起こる人生の出来事を予測し、それに伴うお金の収支も予測します。「そんな難しいことはできない」という声をよく耳にしますが、一度作れば、あとは簡単な手直しで管理できます。
この表があればお金の管理ができ、今から講じるべきお金の対策が見えてきます。例えば、自分が亡くなるときにいくらぐらいお金を残せるかが分かります。子どものために、お金を増やす方法を考えるきっかけにもなります。
常に側に誰かがいます
悩みというのは、1人で抱えがちです。ましてやわが子の話ですから、なかなか他言できないのも分かります。1人で悩んで解決策を見いだせず、年月だけがたっていく。よくある話です。時間は待ってくれません。悶々と悩んでいるだけでは何も解決しません。
まず、できることから始めてください。
(1)子どもの状態をしっかりまとめておく
(2)お金の不安から目を背けないで、キャッシュフロー表を作る
(3)キャッシュフロー表を用いて今からできる対策を考え、実践する
1人で悩む必要はありません。相談相手はすぐ側にいるものです。安心してください、解決策は必ずあります。
執筆者:秋口千佳
CFP@・1級ファイナンシャル・プランニング技能士・証券外務員2種・相続診断士