更新日: 2019.01.10 その他
50歳超え、年金はまだ、働き口もない、こんな私は八方ふさがり?
Text:柴沼直美(しばぬま なおみ)
CFP(R)認定者
大学を卒業後、保険営業に従事したのち渡米。MBAを修得後、外資系金融機関にて企業分析・運用に従事。出産・介護を機に現職。3人の子育てから教育費の捻出・方法・留学まで助言経験豊富。老後問題では、成年後見人・介護施設選び・相続発生時の手続きについてもアドバイス経験多数。現在は、FP業務と教育機関での講師業を行う。2017年6月より2018年5月まで日本FP協会広報スタッフ
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年齢不問の働き口は増えている
特別な資格を持っているわけでもなく、補助的な仕事をしてきただけなので、だれにでもできる内容。そうなれば、若い人が重宝されるのは当たり前と、投げやりになっていませんか。
明らかに日本は高齢化社会で若年層人口は著しく少ないので、当然重宝されるでしょう。
ですが、そのような時代背景からか、若い人は、「いつでも採用してくれる。若年人口は少ないので、売り手市場だから」という理由からか、離職率が高いです。何度も経験すると、雇う側も「若い=長く働いてもらえる」という公式に当てはまらない例外が多くなることに気づきはじめています。
それゆえ、すぐに離職しそうな若年層よりも、社会経験豊富でそう簡単に離職しなさそうなプレシニア層に目を振り向ける企業も増えています。
金額の多寡にかかわらず、収入を得ることの意義は大きい
「働き口は確かにあるけれど、1月だいたい5万円ぐらいにしかならないから」という理由で、せっかくの採用を断るケースもあります。
筆者からすれば実にもったいないと思います。外で働いて、報酬を得ることのメリットは計り知れないということに気づくべきです。
新しい人脈構築のきっかけになる。社会保険に加入できる可能性もある=年金に加入できれば、将来の受給額が増える可能性もある、勤務先によっては思わぬ福利厚生の恩恵を受ける可能性もある、スキル維持あるいはスキルアップの可能性もあります。
リタイヤしてからも経理ソフトは日々更新されますが、仕事で必要性に迫られるからこそ、新しいバージョンのソフトにも触れ、新機能を覚えます。しかもこれは会社の経費です。そしてお給料がもらえます。向学のためにわざわざ新しいソフトを自腹で購入して、覚えるということを誰がやるでしょうか?
可能性の種まきに無駄はない
目先の5万円をかつての給料と比べて安易に断らないでください。取引先から思わぬ声がかかるかもしれません。フリーで仕事をするヒントが得られるかもしれません。「かもしれない」ですが可能性はゼロではありません。
Text:柴沼 直美(しばぬま なおみ)
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
日本証券アナリスト協会検定会員、MBA(ファイナンス)、
キャリアコンサルタント、キャリプリ&マネー代表