更新日: 2020.04.03 その他
住民税非課税者と子育て世代を助ける「プレミアム付商品券」って?
執筆者:前田菜緒(まえだ なお)
FPオフィス And Asset 代表
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
確定拠出年金相談ねっと認定FP、2019年FP協会広報スタッフ
保険代理店勤務を経て独立。資産運用と保険に強いファイナンシャル・プランナーとして、子育て世代向けに相談やセミナーを行っている。全国どこからでも受講可能なオンラインセミナーを毎月開催。自宅で学べる手軽さと講座内容のわかりやすさが好評。子どもが寝てからでも参加できるよう、セミナーや相談は夜も行っている。
プレミアム付商品券とは
プレミアム付商品券とは、消費税率10%への引き上げに伴い、家計の負担緩和や消費下支えのために発行されるものです。発行対象となる方は、住民税非課税の方と2016年4月2日から2019年9月30日までに生まれた子どもがいる子育て世帯です。
5000円分の商品券を4000円で5冊まで購入できます。おつりは出ませんが、1冊は500円券が10枚つづりになっていて、小口でも使いやすいようになっています。
最大2万5000円分の商品券を2万円で購入できますから、25%分のプレミアムが付いた商品券ということになります。利用できる期間は、消費税引き上げ後の6ヶ月間で、2020年3月末までです。
利用できる店舗についてはお住まいの行政のホームページを確認してみましょう。例えば、東京都江戸川区では、プレミアム付商品券専用のホームページが開設されていて、商品券利用可能店舗を一覧で見ることができます。
大型スーパー、ホームセンター、ドラッグストア、地元のお店など、多くのお店で利用できることがわかります。
住民税非課税の方とは?
プレミアム付商品券発行対象者は子育て世代と住民税非課税の方ですが、住民税非課税の方については、正確には「扶養外住民税非課税者」のことをいいます。
よって、夫が専業主婦の妻を扶養している場合、妻は住民税非課税ですが、扶養されているため、商品券発行の対象者とはなりません。また生活保護を受けている方も対象外です。
一方、住民税非課税のひとり親が子ども1人(2歳)を扶養しているとします。この場合、世帯全員が住民税非課税となります。よって、商品券は、住民税非課税者分として2人、子育て分として1人、合計3人分を購入できます。
購入方法
商品券の購入には、購入引換券が必要です。購入引換券は、子育て世代には世帯主宛に子どもの人数分の引換券が送付されます。
一方、住民税非課税の方には、引換券の申請書が送付されますので、申請書を提出することで引換券が自宅に届きます。購入できる場所は市区町村が指定する窓口です。
商品券の購入は計画的に
過去にも、何度かこのような商品券は発行されてきました。しかし、現在においては買い物の形態が店舗のみでなく、急拡大しているネット市場があります。しかし、ネットショッピングではこの商品券は使えません。
また最近は、キャッシュレスで支払うとポイント還元率が高いキャンペーンも数多く実施されています。プレミアム商品券で支払うことが賢明な方法なのかは、商品の金額や購入店舗によって異なるでしょう。
商品券は5000円ごとに必要に応じて購入できますから、一度で多額の商品券を購入しすぎて、使いきれなかったということだけは避けたいものです。計画的に活用しましょう。
執筆者:前田菜緒
FPオフィス And Asset 代表
1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
確定拠出年金相談ねっと認定FP、2019年FP協会広報スタッフ