更新日: 2019.09.04 子育て

奨学金の給付型の条件が拡大!何が変わった?我が家は対象?

奨学金の給付型の条件が拡大!何が変わった?我が家は対象?
平成から令和に変わったこの時代に、親の経済的理由で進学をあきらめようとする子どもたちがいることはとても悲しく、もったいないことです。学びたい意欲のある子どもは、国の宝。ぜひ、新しい給付型奨学金と入学金・授業料免除の申請をして学んでほしいものです。
 
そこで朗報です! 2020年4月に入学する人から、国の新しい修学支援制度の間口が広がりました!
 
朝比奈瑞季

執筆者:朝比奈瑞季(あさひな みずき)

日本ファイナンシャルプランナーズ協会会員 NPO法人 ら・し・さ(終活アドバイザー協会)会員

証券外務員二種 子育てマネーアドバイザー
保険会社、信託銀行での相談業務の経験がある。
子どもの中学受験、高校受験、大学受験の経験や自宅の買い替え4回の経験
母の介護やおひとり様の親戚などを近くで見る経験などを通してリアルにお話が出来ます。

やっぱりうれしい給付型奨学金とは

新たな修学支援の法律が決まり、2020年4月から現行の給付型奨学金の額を大幅に増額した返済不要の給付型奨学金が始まります。
 
大学、短期大学、高等専門学校(4年・5年)、専門学校での学びを支援する新たな取り組みです。対象となるのは、学問追及と実践的教育のバランスがとれているか、など一定の条件を満たし、国の確認を受けた学校に限られます。
 
高等学校等の成績だけでは判断せず「学びたい」気持ちを応援し、経済的理由で進学をあきらめることのないように、というのが今回の施策の趣旨です。
 

新制度には2つの支援・申し込み対象者は?

この新しい制度の特徴は以下の2つ。授業料の免減や、奨学金の給付が主な柱となっています。
 
(1)授業料の減免(授業料と入学金の免除または減額)
(2)給付型奨学金(返還が不要な奨学金)

 
申し込み対象者は2020年3月に高等学校を卒業予定の人、高等学校(本科)を卒業後2年以内人、2019年秋季に卒業の人も対象、高卒認定試験合格(見込)者も対象になる場合もあります。
 
外国籍の人は、在留資格により申し込み制限がありますので詳細は、日本学生支援機構のホームページにて確認してみましょう。
 

採用基準となる学力基準は?

奨学金に採用されるためには、学力・家計(収入/資産)の両方の基準を満たす必要があります。まずは、学力基準を確認しましょう。
 
学力基準は、高等学校等での成績が、5段階評価で3.5以上の人または、進学先で学ぶ意欲のある人いずれかに該当することと定義されています。上記には、高卒認定試験合格(見込)者も含まれます。学ぶ意欲という点については、単に学校での成績だけで判断せず、面談やレポートなどをみられます。
 
また、採用されたとしても、進学後にしっかり勉強しなかった場合には支援が打ち切られることもありますので、注意が必要です。
 

家計基準(収入基準・資産基準)は?

今回、家計の基準が住民税非課税世帯に加えて、それに準ずる世帯まで拡大されました。以下の「収入基準」および「資産基準」両方の該当が必要です。
 
(1)収入基準
申込者(生徒)、生計維持者(父母等)の所得等に基づき住民税非課税世帯(第1区分)またはこれに準ずる世帯(第2・3区分)と認められること。(下表あくまでも目安参照)
 

出典:日本学生支援機構 給付型奨学金案内
 
(2)資産基準
奨学生と生計維持者(2人)の資産額の合計が2000万円未満(生計維持者が1人の時は1250万円未満)が対象となります。具体的には預貯金などの現金、投資用資産としての金・銀等、有価証券などの合計が資産額として計算されます。不動産は含まれません。
 

気になる支援額は?

奨学金を検討するなかで、やっぱり気になるのがその支援額。一体どのくらいの給付や授業料の減免を受けられるのでしょうか。日本学生支援機構によると、住民税非課税世帯に準ずる世帯の学生は住民税非課税世帯の2/3又は1/3の金額が支給とされています。
 
例1)住民税非課税世帯の学生で私立大学に自宅外から通う場合、給付型奨学金が年額約91万円支給されます。入学金は約26万円、授業料は年額約70万円を上限に減免となります。
 
例2)住民税非課税世帯の学生で私立専門学校に自宅から通う場合、給付型奨学金が年額約46万円支給されます。入学金は約16万円、授業料は年額約59万円を上限に減免となります。
 
対象となるご家庭は、高校等から詳細の書類をもらって、インターネット上で予約採用の申し込みができます。大学進学の場合は、高校生3年生の夏までの申請が必要です。学力基準や家計基準を確認して、合致するようであれば利用を検討してみましょう。
 
出典
日本学生支援機構「申込資格・選考基準(2020年度進学予定者)」
 
執筆者:朝比奈瑞季
日本ファイナンシャルプランナーズ協会会員 NPO法人 ら・し・さ(終活アドバイザー協会)会員


 

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