更新日: 2019.07.14 その他
賃貸か購入、どっちがいいの?購入の前に確認しておきたいポイント
自宅の購入時や購入後にかかる費用を知っていますか?賃貸か購入かを判断するときに考慮したい事項を紹介します。
執筆者:岡田文徳(おかだふみのり)
認知症大家対策アドバイザー
人生100年時代を生き抜くために大家さんの認知症対策と不動産賃貸経営のサポートを行なっている。
祖父が認知症になり、お金が下ろせない、賃貸業はストップ、収益の出ない物件を買わされそうになる。
祖父の死後、両親と認知症対策を行い、自ら賃貸経営ノウハウや人脈を構築し、日々改善している。
現在は、大家さん向けにセミナーやコンサルティングを行なっています。
自宅を購入したいのか?
自宅は賃貸にすべきか、購入すべきか……。雑誌、テレビ、インターネットを見ても、賃貸がいいという意見と、購入がいいという意見の両方があります。それは、どちらもメリット・デメリットがあるからだといえるでしょう。
つまり、あなたにとってどちらが正解であるか?ということが一番重要です。
まず、賃貸か購入かで迷っている人は、本当は自宅を購入したいという気持ちがあることを理解するべきでしょう。賃貸で良いと考えている人は、そもそも購入するという選択肢は思い浮かばないからです。
次に、本当に購入したいのかを自分や家族に問いかけてください。なぜ自宅を購入したいのでしょうか?親から言われたからでしょうか?配偶者が欲しいと言うからでしょうか?購入したい理由を明確にしましょう。
自宅を購入する前に確認しよう!
自宅を購入することになったと仮定して、話をします。
多くの方が自宅を購入する前に確認することは、
・借入金額はいくらか
・金利はいくらか
・毎月の返済額はいくらか
の3点です。
特に、毎月の返済額と賃貸の賃料を比較して、購入する自宅を決めることになるでしょう。しかし、一番重要なのは、自宅を購入することによって毎年いくらのお金が家計から出ていくのかを確認することです。
住宅購入時には、毎月の返済額以外に家計から出ていくお金があるわけです。多くの場合、次に示すような家計から出ていくお金を考えていません。
・購入時の所有権保存、抵当権設定における登録免許税
・購入時の不動産会社の仲介手数料、司法書士の手数料
・購入後の不動産取得税
・固定資産税、都市計画税
・火災保険、地震保険
・10年から15年後の修繕費
・リフォームの費用
不動産会社は、購入者がこのような費用がかかることを分かっていて当然と思っているため、わざわざ教えてはくれないでしょう。
このような費用が高額となるために、家計が厳しくなるケースがあります。最悪の場合、支払うことができなくなり、自宅を手放すことになりますので、出ていくお金を事前に見積もりましょう!
キャッシュフローという概念を理解しよう!
キャッシュフローという概念を理解することによって、家計のお金がどうなっているかを数字に落とし込むことができます。キャッシュフローと聞くと難しく思われるかもしれませんが、簡単に言うと、お金の流れです。次の式で表すことができます。
キャッシュフロー=入ってくるお金-出ていくお金
入ってくるお金は、給与所得などです。一方、家計から出ていくお金は、借入金の返済や税金、保険の支払いなど、すべて見積もる必要があります。
つまり、自宅を購入することで出ていくことになるお金すべてを賃貸の賃料と比較するべきといえます。出ていくことになるお金の総額と賃貸の賃料を比較して、自宅を購入した方が安ければ、購入がお得ということになります。
まとめると、
・自宅を購入したい理由を明確にする
・自宅を購入すると、借入金の返済額以外にかかる費用があることを理解する
・借入金の返済額以外にかかる費用を見積もる
・借入金の返済額と借入金の返済額以外にかかる費用を合わせて、家計から毎月いくら出ていくのかを見積もる
・賃貸の賃料と自宅を購入することにより家計から毎月出ていくお金を比較して、購入するかどうかを決める
これらを事前に考慮して、賃貸か購入かの決断をすると良いでしょう。
執筆者:岡田文徳
認知症大家対策アドバイザー