共働きのため「学童保育」を利用したいのですが、空きがなく入れないと言われました…夫婦ともできれば仕事は続けたいのですが、他に方法はあるでしょうか?
配信日: 2025.08.12


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学童保育に入れない現状と、共働き家庭の深刻な悩み
共働き家庭が増える中、小学生の「放課後」の過ごし方は、働く親にとって大きな課題です。こども家庭庁によると、2024年は全国で1万7686人もの待機児童が発生しており、学童保育の定員不足は深刻な社会問題となっています。
年々需要が高まる一方で施設が足りておらず、利用できない家庭が後を絶ちません。利用できない家庭では、「子どもが一人で過ごす時間が長くなって心配」「仕事を辞めざるを得ないのか」と悩む声が目立ちます。この状況は都市部に限らず、全国に広がっています。
学童保育以外の選択肢は?
もし学童保育に入れなかった場合でも、放課後の子どもの安全を守りながら、保護者が仕事を続けるための方法をいくつかご紹介します。
・民間学童保育を利用する
・放課後等デイサービスや児童館の活用
・家族や地域ネットワーク、保護者同士の協力
民間が運営する学童保育は、夜間や長期休暇の対応が充実しています。また、学習や英語、イベントなどプラスアルファのサービスが充実している施設も増えています。
発達障害など個別支援が必要な場合、専門機関やデイサービス施設が有効です。また、児童館や公民館をスポット利用できる自治体もあります。その他、祖父母や信頼できる友人・ママ友同士で預け合う方法や、自治体主催の一時預かりを活用する方法もあります。
学童保育・代替サービスにかかる費用と利用できる支援制度
「お金」の面も大変重要です。公立学童保育の利用料金は、月額4000~8000円程度の自治体が多いですが、民間学童の場合はサービスが充実している分、月額3~5万円にのぼることもあります。
家計への負担を軽減するため、各自治体では補助金制度を整備しています。例えば、所得に応じて利用料の一部もしくは全額が補助対象となるほか、民間学童に利用が限られるケースでも費用の一部を公費でまかなえるようになってきました。
また、勤務先の福利厚生(学童利用費補助・フレックスタイム・在宅勤務など)も活用できることがあります。しかし、補助金の申請には所得証明や雇用証明書など事前準備が必要です。制度の詳細は自治体の子育て支援課やウェブサイトで最新情報を確認しましょう。
まとめ
学童保育の空きがなく諦めざるを得ない状況でも、利用可能な代替先や支援を上手に組み合わせることで、共働きと子育てを両立できる可能性はあります。
公的な学童保育だけに頼るのではなく、「民間学童+習い事」や「在宅勤務+ママ友ネットワーク」のように、複数対策の併用を前提にすると実現性が高まり、安全・安心な放課後を確保することにつながります。
「子どもを安心して預けたい」「仕事をあきらめたくない」という気持ちは、多くの家庭に共通するものでしょう。焦らず柔軟に選択肢を探ることで、よりいい働き方と子育ての両立が見えてくるはずです。
出典
こども家庭庁 令和6年 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー