引っ越し当日、スタッフ5名に「ペットボトルのお茶」を配ろうとしたら、夫に「心づけなら1人1000円は包むべき」と言われました。引っ越し時の「お礼の相場」って、どのくらいが妥当なのでしょうか?

配信日: 2025.08.02

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引っ越し当日、スタッフ5名に「ペットボトルのお茶」を配ろうとしたら、夫に「心づけなら1人1000円は包むべき」と言われました。引っ越し時の「お礼の相場」って、どのくらいが妥当なのでしょうか?
引っ越しを控えていると、作業スタッフへの「心づけ」をどうすべきか悩むことがあります。「感謝の気持ちで飲み物を渡したい」と考える一方、「現金を包むのがマナーだ」と言われ、意見が分かれてしまうケースもあるようです。
 
この記事では、引っ越し時の心づけの必要性や、渡す場合の金額・品物の相場、スマートな渡し方のマナーについて分かりやすく解説します。
FINANCIAL FIELD編集部

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引っ越しの「心づけ」は必須ではない?大手業者の見解は

心づけとは、料金とは別に渡す「謝礼」のことです。旅館やゴルフ場などで渡されるケースが知られています。
 
一方で、引っ越しスタッフへの心づけは、必ずしも渡さなければならないものではありません。
 
かつては慣習として現金や差し入れを渡すこともありましたが、現在では多くの引っ越し業者が公式サイトなどで「心づけは不要です」と明記しています。
 
例えば、「アート引越センター株式会社」や「株式会社サカイ引越センター」などの大手企業の「よくあるご質問」ページにおいて、心づけや食事の提供は必要ない旨が記載されています。
 
これは、料金にすでにサービス料が含まれていることや、金額によってサービスの質が変わると誤解されないようにするためです。また、スタッフ側の心理的な負担を軽減したり、社内のコンプライアンスを守ったりする目的もあります。
 
こうした理由から、引っ越し料金を支払っていれば十分であり、心づけを渡さないことが必ずしもマナー違反になるわけではありません。
 

もし渡すなら?現金や品物の相場と具体例

心づけは必須ではありませんが、「大変な作業への感謝を形で伝えたい」と感じたとき、何かを用意するという選択をする方もいるようです。その場合の金額の目安や品物の例を知っておくと、準備もしやすくなるでしょう。
 
現金を渡す場合は、スタッフ1人あたり1000円程度が目安とされています。例えば、スタッフが5名であれば、合計で5000円が目安です。リーダーや責任者の方に少し多めに渡したい場合は、責任者に2000円、他のスタッフに1000円ずつといった渡し方もあるようです。
 
一方、品物で感謝を伝える方法としては、1人あたり150円から200円程度のペットボトル飲料が手軽で、喜ばれることが多いようです。夏場であれば冷たいスポーツドリンクやお茶、冬場は温かい缶コーヒーなどが適しています。5名分でも1000円前後の予算で用意できます。
 
そのほか、個包装で配りやすいお菓子や、手軽に栄養補給できるドリンクなども選択肢になります。タイトルにある「1人1000円の現金」や「ペットボトルのお茶」は、いずれも心づけの方法として広く行われているものといえるでしょう。
 
なお、現金を渡すことに抵抗がある場合や、予算を抑えたいときは、飲み物などの差し入れでも十分に気持ちは伝わると考えられます。無理のない範囲で、できる方法を選ぶとよいでしょう。
 

感謝を伝えるスマートな渡し方とタイミング

心づけを渡すタイミングは、引っ越し作業が始まる前が一般的です。例えば、リーダー格のスタッフに「本日はよろしくお願いします。皆さんで休憩のときなどに召し上がってください」と声をかけ、全員分をまとめてお渡しするとスムーズでしょう。
 
その際、周囲のスタッフにも聞こえるように声をかけると、全員への心遣いであることが伝わりやすくなります。
 
作業前に渡しておけば、休憩中などに飲み物を取ってもらいやすく、タイミングを逃す心配もありません。途中や終了後に渡そうとしても、相手が忙しくしていたり、帰りの準備で慌ただしかったりすることがあるため、できるだけ早い段階で渡すほうが無理がないでしょう。
 
現金を渡す場合は、裸のままではなく、ポチ袋や無地の封筒に入れるのがマナーとされています。表書きはなくても構いませんが、「お礼」や「心ばかり」などと記してもよいでしょう。品物を渡す場合も、袋に入れて手渡すことで丁寧な印象を与えられます。
 
なお、現金の受け取りを禁止している業者では断られることもあります。その場合は、無理に渡そうとせず、感謝の気持ちを言葉で伝えるだけでも十分に好意は伝わるでしょう。
 

無理のない範囲で感謝を伝えることが大切

引っ越しスタッフへの心づけは必須ではなく、大手業者も受け取らない方針を明確にしています。それでも、感謝の気持ちを何らかの形で伝えたいと考える場合は、現金なら1人あたり1000円程度が目安とされ、作業の内容や負担に応じて金額を調整するのが無難でしょう。
 
会社の方針をあらかじめ確認したうえで、自分たちにとって無理のない方法で感謝の気持ちを伝えることが、何より大切だといえるでしょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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