専業主婦ですが家計が厳しいので扶養内でパートをしようと思います。扶養内でも子どもを保育園に預けられますか?
配信日: 2025.06.18

認可保育園の入園を希望し申請する際、両親の就労状況を問われる項目があります。「両親ともに正社員であれば入園できる」と多くの方が理解されていると思われますが、パート・アルバイト・派遣など、正社員以外の雇用形態の場合や、扶養内で働いている場合はどうなるのでしょうか? FPである筆者が解説します。

FPオフィスみのりあ代表、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者
子育てファミリーや妊活カップルのライフプランニングを中心に活動しています。
結婚や妊活、出産、住宅購入など人生のターニングポイントにおけるお悩みに対して、お金の専門家としての知識だけでなく、不妊治療、育児、転職、起業など、自身のさまざまな経験を活かし、アドバイスさせていただきます。
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保育園入所の条件は?
保育園への入園を希望する場合には、「保育を必要とする事由」のいずれかに該当する必要があります。
・就労
・妊娠、出産
・保護者の疾病、障害
・同居または長期入院等している親族の介護・看護
・災害復旧
・求職活動(起業準備を含む)
・就学(職業訓練校等における職業訓練を含む)
・虐待やDVのおそれがあること
・育児休業取得中に、すでに保育を利用している子どもがいて継続利用が必要であること
・その他、上記に類する状態として市区町村が認める場合
この「保育を必要とする事由」の「就労」には、正社員のほか契約社員や派遣社員、パートタイム、夜間、居宅内の労働なども含まれます。
保育必要量は1ヶ月の就労時間に応じて「保育標準時間(最長11時間)」と「保育短時間(最長8時間)」に区分されます。「保育短時間」の利用が認められる就労時間の下限は1ヶ月あたり48~64時間で、市区町村ごとに異なりますので、市区町村の窓口やホームページで確認しておきましょう。
扶養内パートで保育園を利用する際のポイント
認可保育園の入園選考は、それぞれの家庭の状況等を加味した点数(指数)によって行われます。
点数は、保育が必要になる理由を点数化した基準点数と、家庭の状況を点数化した調整点数があり、合計点数が高い(=保育の必要性が高い)家庭から順に入園できるようになっています。合計点数が同一点数となった場合は別途定められた優先順位に基づいて順位を決定します。
扶養内パートで保育園の利用を希望する場合には、これらの点数をいかに上げるかがポイントです。扶養からはずれない範囲で勤務時間や勤務日数を増やすなど、働き方を見直してみましょう。
また、認可保育園の入園選考基準は市区町村ごとに異なり、認可外保育園やベビーシッターの利用で加点される市区町村などもあります。お住まいの市区町村の選考基準を事前によく確認し、加点対象となる項目がないか確認しましょう。
まとめ
扶養内パートで保育園を利用するには、市区町村の選考基準をしっかりと確認し、点数を上げることがポイントです。点数は自分で計算してみることもできますが、市区町村の窓口でも確認しておくと安心です。
その際に、ほかに点数を上げる方法はないか、競争率の低い保育園はどこかなど、直接相談してみるといいでしょう。保活(保育園活動)はすることが多く大変ですので、早めに情報収集を始め、ゆとりをもって準備しましょう。
出典
こども家庭庁 よくわかる「子ども・子育て支援新制度」
執筆者:宮野真弓
FPオフィスみのりあ代表、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、CFP(R)認定者