健康食品のサブスク解約の受付は「電話のみ」ですが電話がまったくつながりません…。毎月4000円の引き落としが続いているのですが解約できないのでしょうか?
配信日: 2025.06.16

そこで本記事では、電話しか窓口がない場合の対処法や実際に取るべき行動について解説します。

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目次
解約できない…… 健康食品サブスクの典型的なトラブルとは?
「初回お試し500円」や「今なら送料無料」など、手頃な価格から始められる健康食品の定期購入サービス。しかし、最初は気軽な気持ちで申し込んでも、知らぬ間に毎月高額な料金が引き落とされ、やめたくてもやめられないというケースが少なくありません。
特に多いのが、「解約の窓口が電話しか用意されていない」「その電話がまったくつながらない」というトラブルです。中には、解約期限が厳しく設定されており、特定の日を過ぎると翌月分が自動継続されてしまうという仕組みの業者も存在します。
こうした手法は、特定商取引法で問題視されることもある、不適切な販売手法に該当する場合があり、国民生活センターにも多くの苦情が寄せられています。
電話がつながらない場合の解約手段はあるの?
「電話しか解約手段がないのに何度かけてもつながらない……」といった状況に陥ると、「もう解約は無理なのか」と諦めたくなってしまいます。しかし、実際には電話以外にもできることはあります。ここでは、つながらない電話に悩まされているときに取るべき対処法について紹介します。
電話がつながらないときは、以下の方法を試してみましょう。
1. 他の連絡手段がないか確認する
まずは、健康食品を販売している会社の公式サイトや購入時に届いたメールなどを見直してみてください。中には、メールや問い合わせフォーム、LINEチャットなど、電話以外の連絡手段が用意されているケースもあります。これらを通じて解約の意思を伝えることができれば、証拠も残りやすく安心です。
2. 内容証明郵便を送る
電話やメールが使えない場合は、「内容証明郵便」という手段が有効です。これは、いつ・誰が・どんな内容で送ったかを郵便局が証明してくれるものです。「○月○日をもって解約したい」「今後の引き落としを停止してほしい」と明記すれば、相手に確実な通知を送ることができます。
3. クレジットカード会社・銀行に相談する
クレジットカード経由で支払っている場合はカード会社に相談し、継続的サービスの停止の手続きが可能な場合があります。また、口座振替の場合も銀行に相談することで、今後の引き落としを一時的に止められる可能性があります。
さらに、事業者と連絡が取れずトラブルになっている場合には、「支払い停止の抗弁権」という制度を利用できるケースもあります。
これは、割賦販売法に基づき、購入した商品やサービスに問題がある場合に、クレジットカード会社へ支払いの停止を申し立てることができる権利です。ただし、適用には一定の条件があるため、詳細はカード会社や消費生活センターなどに相談してください。
消費生活センターに相談すれば解決できる?
「何をしても連絡がつかない」「どこに相談すればいいか分からない」という場合は、お住まいの地域の消費生活センターに連絡するのがベストです。
電話番号は全国共通「188(いやや!)」で、最寄りのセンターにつながります。担当者が状況をヒアリングして適切な対応を一緒に考えてくれますし、場合によっては事業者への連絡やアドバイスをしてもらえることもあります。
特に、事業者が解約を妨げるような運用をしている場合は、消費生活センターから行政機関に情報が提供され、事業者に対して行政指導や改善勧告が行われる可能性もあります。早めの相談が、今後の支払いを止める一番の近道になることもあります。
今後トラブルを避けるためのチェックポイント
今後、定期購入をする際、同じような状況に陥らないためにも、契約前に以下の点を確認する習慣をつけましょう。
・解約方法は明確か?(電話のみの場合は注意)
・最低利用回数や解約期限などの条件はあるか?
・「初回のみ格安」「2回目以降は定価」という記載があるか?
・販売業者の会社概要・所在地・連絡先がしっかり記載されているか?
少しでも不安があるときは、申し込む前に商品名や会社名で口コミを検索したり、販売会社の評判を確認したりしておくと安心です。特に、広告ページしかないような商品は、注意が必要です。
小さな請求でも放置せず「行動」で対処を
本記事の例の毎月4000円という額は一見小さく感じるかもしれませんが、1年続けば約5万円にもなります。電話がつながらないからといって諦めず、記録の残る手段や公的機関を活用して、自分の意思をしっかり伝えることが大切です。
泣き寝入りせずに対応すれば、支払いを止められる可能性は十分にあります。何となく面倒と思っていても、早めに動いた方が結果的に手間も少なく済みます。今後同じようなトラブルに巻き込まれないためにも、しっかりと情報収集と対策を行いましょう。
出典
内閣府大臣官房政府広報室 政府広報オンライン ネット通販での「定期購入トラブル」 契約時に確認すべきポイントは?
独立行政法人国民生活センター いつでも解約できる「定期購入」のはずなのに、販売業者に電話が繋がらず解約できない。どうしたらよいですか。
独立行政法人国民生活センター 相談激増!「おトクにお試しだけ」のつもりが「定期購入」に!? -解約したくても「解約できない」、「高額で支払えない」…-
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー