小学生の娘が「これ偽札?」と“福沢諭吉の1万円札”を見せてきた! よく見ると「ホログラム」がないけど、もしかしてレアなの? ホログラムあり・なしの違いとは

配信日: 2025.06.10

この記事は約 3 分で読めます。
小学生の娘が「これ偽札?」と“福沢諭吉の1万円札”を見せてきた! よく見ると「ホログラム」がないけど、もしかしてレアなの? ホログラムあり・なしの違いとは
2024年7月に新紙幣が導入されたことは記憶に新しいですが、紙幣は偽造防止・利便性の向上・文化性の反映といった理由から、定期的にデザインがリニューアルされます。そのため、現在は流通量が少なくなったお札は、一定の世代にはなじみ深いものでも、若い世代には見慣れないということもあるのではないでしょうか。
 
また、紙幣の肖像画が「福沢諭吉」や「新渡戸稲造」だったということは覚えていても、細かいデザインについてはあまり気にしておらず、どこが変化したのか思い出せないということもあるでしょう。古い紙幣を久しぶりに見たときに、「これはもともとこのデザインだったのか、それとも実はレア紙幣なのか」と思う人もいるかもしれません。
 
本記事では過去に流通していた紙幣のデザインについてと、レア紙幣にはどのようなものがあるのかについて解説していきます。
新川優香

お札のホログラムとは

お札にはさまざまなデザインの工夫がされていますが、そのひとつが「ホログラム」です。ホログラムは、高精度な光学技術で、光の干渉と回折を利用して立体的な映像を作り出すものです。お札を動かしながらよく見てみると、角度によって絵柄や金額が変化して見えるのが分かるでしょう。
 
ホログラムを施すには特殊な装置と技術が必要で、家庭用のコピー機やプリンターでは再現することはとても難しく、偽造紙幣の防止の観点からお札に採用されているのです。
 

福沢諭吉の1万円札は2種類ある!

近年では当たり前のようにお札のデザインとして採用されているホログラムですが、現在のお札よりも2世代前の1万円札では、ホログラムは採用されていませんでした。そのため、1万円札の顔としてなじみ深い「福沢諭吉」の紙幣は、発行時期によってホログラムのあるものとないものがあるのです。
 
福沢諭吉が肖像となっている1万円札は、2004年に発行されたものと、1984年に発行されたものがあります。2004年発行のものは表面にホログラムがあり、裏面は鳳凰(ほうおう)像です。
 
一方、1984年発行のものは、表面にホログラムがなく、裏面は2羽のキジです。つまり、ホログラムがないものでも「偽札」や「レア札」ではありません。また、どちらも現在は発行停止となっていますが、今でも有効な紙幣として使用することができます。
 

お札が貴重になるケースってどんな時?

基本的に「紙幣」としての価値は、どのお札であっても変わりません。しかし、いわゆる「レア物」として一部のマニアやコレクターによって、「価値の高いお札」として取り扱われるケースもあります。
 
例えば、発行枚数が少ない紙幣や、短期間で廃止された紙幣は希少性が高く、高値で取引されることもあります。また、「777777」などのゾロ目や連番、語呂の良い番号も人気です。
 
さらに、印刷ミスによる「エラー札」と呼ばれるお札や、記念発行された紙幣、未使用の連番札なども価値があがることもあります。またこれらの「レア紙幣」でも保存状態が良いほど評価が高くなる可能性があります。
 

2世代前の1万円札はホログラムがなかった

今では当たり前のように紙幣に採用されているホログラムですが、実は20年ほど前に採用された技術です。このため、2世代前の1万円札にはホログラムがなかったのです。
 
ホログラムに限らず、お札は偽造防止や利便性の向上、文化の反映といった観点から新たな技術が取り入れられ、より安全により使いやすく、時代に合わせて変化しているのです。
 

出典

独立行政法人国立印刷局 お札の基本情報
日本銀行 銀行券の偽造防止技術について
 
執筆者:渡辺あい
ファイナンシャルプランナー2級

  • line
  • hatebu
【PR】
FF_お金にまつわる悩み・疑問 ライターさん募集