友人から「2回目」の結婚招待状が届きました。やはりご祝儀は「1回目と同額」包むものなのでしょうか?
配信日: 2025.06.10

結婚は何度であってもおめでたいものですが、1回目にすでにお祝いしている場合、ご祝儀の金額に迷ってしまうのも正直なところではないでしょうか。
今回は「2回目の結婚式に招かれたときのご祝儀」について、金額の相場や注意点を解説します。

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目次
「2回目の結婚式」に招かれるのは、珍しくありません
厚生労働省が行った「人口動態調査」によると、2023年に結婚した約47万組のうち、およそ12万組が再婚でした。これは全体のおよそ4組に1組にあたります。
近年は結婚のかたちは多様になってきています。そうした中で、「2回目の結婚式に招かれる」という機会も決して珍しいことではないでしょう。
戸惑いを感じるのは自然なことですが、「お祝いしたい」という気持ちをどう形にするかを考えることが、現代らしいマナーのあり方といえるかもしれません。
では、再婚も含めた結婚式で「ご祝儀はいくら包むべきか」、基本のマナーを確認しておきましょう。
結婚式のご祝儀、基本はいくら?相場とマナーの基本を確認
まず、一般的なご祝儀の相場を見ていきましょう。
ご祝儀の金額は、相手との関係性によって相場が異なります。一般的には、友人であれば3万円、親族であれば5万円前後が目安とされます。また、兄弟姉妹など特に親しい親族の場合は、相手の年齢や自身の立場によっては10万円程度を包むこともあります。
また、金額を決める際には「偶数を避ける」というマナーも広く知られています。偶数は「割り切れる」ことから「別れ」を連想させるため、3万円、5万円といった奇数になるよう配慮するのが一般的です。
一方で地域や家族の慣習により、細かな違いがある場合もあるため、不安なときは身近な人に確認してみるとよいでしょう。
2回目の結婚式、ご祝儀は「初婚と同額」でなければダメ?
相手が再婚だった場合、初婚のときと同じ金額を包むべきかどうか、迷う人も多いようです。マナーの原則としては、「結婚は何度目であってもお祝いごとに変わりはない」とされています。そのため、再婚だからといって、金額を大幅に減らす必要はありません。
とはいえ、実際には以下のような事情を考慮して、金額を柔軟に調整することもあるようです。これは式の形式や関係性を考慮したうえでの判断となります。
・小規模な式や食事会など、形式がカジュアルである
・会費制のパーティーである
・1回目の結婚式にも参列している
・親しい関係ではあるが、前ほど頻繁に会っていない
・自身の経済状況や年齢的な負担感
重要なのは、相手との関係性や式の雰囲気に合わせて、自分なりに納得のいく金額を選ぶことです。形式や前例にとらわれすぎず、無理のない範囲で気持ちを表すことが、今の時代には自然なお祝いの形と言えるかもしれません。
ご祝儀を包むときに気をつけたい3つのポイント
2回目の結婚式にご祝儀を包むとき、気をつけたいポイントを3つに絞ってご紹介します。
1. 式の形式を確認する
再婚の場合、レストランでの会食や身内だけの挙式など、形式が簡素になることもあります。招待状や案内状に「会費制」と明記されている場合は、その金額を包むことが多いようです。
2. お祝いの気持ちはしっかり伝える
ご祝儀を少なめにする場合でも、メッセージカードを添えたり、別途ちょっとしたお祝いの品を贈ったりすることで、誠意を伝えることができるでしょう。
3. 周囲とのバランスを意識する
共通の友人グループがいる場合は、周囲と相談して金額感をそろえるのも良い方法です。ひとりだけ多すぎたり少なすぎたりすると、本人よりも周囲が気まずくなることもあるかもしれません。
ご祝儀の額は「1回目と同額」でなくてもマナー違反ではない
再婚だからといって、ご祝儀を減らすのが必須というわけではありませんし、逆に「初婚と同額」でなければならないという決まりもありません。
相手との関係性や式の形式、会費の有無などをふまえたうえで、状況に応じて判断することが大切です。形式にとらわれすぎず、相手への配慮をもって対応すれば、気持ちの伝わるお祝いになるでしょう。
出典
e-Stat 政府統計の総合窓口 厚生労働省 人口動態調査 2023年
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー