「整形外科」と「整骨院」の違いとは?整骨院で「保険適用」となる施術はある?

配信日: 2025.06.10

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「整形外科」と「整骨院」の違いとは?整骨院で「保険適用」となる施術はある?
体の不調やけがをしたとき、整形外科と整骨院のどちらを受診すべきか、迷う方もいるでしょう。整形外科と整骨院では、役割や治療方法が異なります。
 
本記事では、整形外科と整骨院の違いや整骨院で保険適用となるケースを解説します。整形外科と整骨院の違いを知りたい方は、ぜひ参考にしてください。
FINANCIAL FIELD編集部

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整形外科と整骨院の違いは?

整形外科と整骨院は、どちらも体の不調を改善する場所ですが、治療の範囲や方法には大きな違いがあります。ここでは、整形外科と整骨院の違いを解説します。
 

整形外科

整形外科は、医師が骨や関節、筋肉、神経などの疾患やけがを診断し、治療を行う医療機関です。整形外科医は、患者の症状を診察し、レントゲンやMRI、CTなどの画像診断を行い、病気やけがの原因を特定します。診断後は、症状に合わせて薬の処方や注射、手術、リハビリテーションなどを行い、患者の回復をサポートします。
 
整形外科は医師がいるため、病名の診断ができ、かつ診断書の発行も可能です。このように、整形外科は精密な診断と治療が必要な場合に選ばれる場所といえるでしょう。
 

整骨院

整骨院は、柔道整復師が捻挫や打撲などの外傷に対して施術を行う場所です。柔道整復師は医師ではなく、あん摩やマッサージ、はり・きゅう師と同じく、医業類似行為をするための国家資格を持っています。
 
整骨院では、外傷に対する手技療法や物理療法(電気療法や温熱療法など)が行われ、体の回復を促します。しかし、病気の診断や検査を行うことはできません。
 
外傷が発生した際には、整骨院で初期の処置を受けられますが、骨折や脱臼などの深刻なけがには、医師の診断を受ける必要があります。慢性的な痛みの治療も、整骨院では対応できない場合が多いため、整形外科での診察が必要です。
 

料金

整形外科と整骨院では料金にも違いが生じます。整形外科は基本的に保険適用ですが、整骨院は、施術によって自由診療となるケースがあります。とある整骨院では、保険適用の場合と自由診療の場合の料金は、表1のような差があるようです。
 
表1

保険適用 自由診療
初回 1500円まで 3350円
2回目 800円まで 2610円
3回目以降 700円まで 1870円

※筆者作成
 
保険適用と自由診療では、1000円以上の差が生じる可能性もあるようです。ただし、この金額はあくまでも一例であるため、目安程度に頭に入れておきましょう。
 

整骨院で保険適用となる施術はある?

整骨院で健康保険が適用されるのは、急性または亜急性の外傷性のけがに限られます。具体的には、次のようなけがが対象となります。
 

・骨折
・不全骨折(完全に折れていない骨折)
・脱臼
・捻挫
・打撲
・挫傷(筋肉や皮膚の傷)

 
これらの外傷に対する施術は、整骨院で受けられます。しかし、骨折や脱臼に関しては、医師の同意が必要です。整骨院の柔道整復師は医師ではないため、レントゲンを撮れません。そのため、まず医師による診断を受け、その後、医師の同意を得て整骨院で治療を受けるという流れになります。
 
また、捻挫や打撲、挫傷についても、長期間の施術が必要になったり、一度に施術する部位が多くなったりした場合は、その理由を書面で提出しなければなりません。そのため、医師の診断を受けるのをおすすめします。
 
一方で、慢性的な肩こりや腰痛、筋肉疲労、体調不良、マッサージ、年齢による体の痛みなどは保険適用外となり、全額自己負担となります。また、整形外科で治療をしている場合に、同時に整骨院で施術を受けることはできません。
 

整骨院で保険適用外の施術を受けた際は整形外科より1000円以上高くなる可能性がある

整形外科と整骨院は体の不調を改善する目的は同じですが、その治療方法や範囲には大きな違いがあります。整形外科は医師が診察、診断を行い、薬物療法や手術を通じて治療を行います。一方、整骨院は柔道整復師が外傷に対して施術を行い、手技療法や物理療法を駆使して回復を促しますが、病気の診断や検査はできません。
 
整骨院で保険が適用されるのは、急性の外傷(骨折や捻挫など)に限られ、慢性的な痛みや筋肉疲労には適用されません。保険適用外になると、整形外科に比べて1000円以上料金が高くなる可能性があります。
 
症状やけがの程度に応じて、整形外科と整骨院を適切に使い分けるようにしましょう。
 
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

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