大学生の娘が一人暮らし。23区内で家賃が「8万円」なら安い方？都内の1K／1DKの家賃相場を解説

大学に進学すると、進学先によっては実家を離れて一人暮らしをしなければならない場合もあるでしょう。今回のケースでは、都内に一人暮らしする娘が登場しますが、家賃に関して親御さんは心配しているようです。
 
都内の家賃は一様に高いイメージがあるかもしれませんが、8万円の家賃が高いかどうかは状況によって異なるでしょう。本記事では、都内の平均的な家賃と比較して、8万円が高いのか低いのかについて解説していきます。

一人暮らしの大学生の住居はワンルームか1Kの割合が高い

今回のケースでは「一人暮らし」という情報しかなく、どのような家を借りているのかは定かではありません。
 
株式会社ガロアが2023年に大学生（4年制・短期大学・専門学校を含む学生）を対象に行ったアンケートによると、一人暮らしをしていると回答した学生が住んでいる物件の間取りは、表1の通りです。
 
表1

間取り	回答者数
ワンルーム	48人
1K	73人
1DK	15人
1LDK	5人
2K	1人
2DK	2人
3LDK	1人

出典：株式会社ガロア「大学生の住居・住まいに関する実態調査」を基に筆者作成
 
ワンルームと1K、1DKに住んでいる学生が圧倒的に多い結果でした。そこで本記事では、ワンルームと1K／1DKの家賃相場をご紹介します。
 

ワンルームの家賃相場

株式会社リクルートが運営する物件情報サイト「SUUMO」によると、2025年4月10日時点における東京都内のマンション・ワンルームの家賃相場は、3万円～11万円ほどです。
 
金額に幅があるのは、地域によって大きな家賃差があるからです。以下に家賃が高い地域と安い地域をいくつか列挙します。
 

家賃が高い地域

・港区：11万2000円
・千代田区：10万8000円
・中央区：10万1000円

 

家賃が低い地域

・青梅市：3万1000円
・大島町：3万5000円
・福生市：3万6000円

 
なお23区内では、葛飾区（5万9000円）や江戸川区（5万9000円）の家賃相場が低めです。23区外で高めの地域は、武蔵野市（6万6000円）や三鷹市（6万2000円）が挙げられます。
 
同じ都内でも、家賃相場には8万円前後の差があります。今回のケースでは家賃8万円ですが、もし娘が23区内に住んでいるのであれば、平均的か、場所によっては安いといえるかもしれません。そのほかの地域に住んでいるのであれば、高めの家賃といえるでしょう。
 

1K／1DKの家賃相場

同様に、東京都内のマンション・1K／1DKの家賃相場は以下の通りです。
 

家賃が高い地域

・港区：11万3000円
・千代田区：10万9000円
・渋谷区：10万5000円

 

家賃が低い地域

・西多摩郡：3万4000円
・大島町：3万9000円
・武蔵村山市：4万円

 
23区内では、江戸川区（7万1000円）や足立区と葛飾区（7万2000円）の家賃相場が低めです。23区外で高めなのは、武蔵野市（7万8000円）や三鷹市／調布市（7万2000円）が挙げられます。
 
1K／1DKにおいても、やはり23区とそれ以外の地域では何万円もの差が出ることがあります。ワンルームの場合と同様、家賃8万円は23区内では平均的か安めの設定であり、23区以外では高めのようです。
 

家賃をおさえるための方法

家賃を少しでもおさえたい場合は、以下のような工夫ができるかもしれません。

・繁忙期（1～3月、9～10月あたり）以外で物件を探す
・築浅や駅近など人気物件は避ける
・都内の相場が安いエリアで探す
・ユニットバス物件も視野に入れるなど妥協点を残す
・礼金がかからない物件を重点的に探す

大学に近い物件や立地がよい物件を探したくなるのは自然なことですが、通学時間を少しだけ延ばせば、家賃が安い物件を見つけられるかもしれません。
 

家賃8万円は住む地域によって費用感が変わる

都内で家賃8万円の家に住む場合、どこに住むかによって費用感は変わってきます。23区の一部地域においては安い方ですが、ほかの地域においては平均的か割高になります。
 
また、本記事では住居形態がワンルームもしくは1K／1DKを想定して相場をご紹介しましたが、もし大きな間取りの家に住んで8万円ということであれば、どの地域においても割安感が出るかもしれません。
 

出典

株式会社ガロア 大学生に聞く！家・物件・アパートの探し方、一人暮らしの条件
株式会社リクルート SUUMO 関東版 東京都の市区郡から家賃相場・賃料相場情報を探す
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー