ファミレスは「深夜料金」が取られると聞きました。800円のメニューを注文したら、どれぐらい追加でお金を払うのでしょうか？

夜遅くまで営業しているファミレスは、ひと息つきたいときの心強い味方です。気軽に利用できるのが魅力ですが、ふとしたときに耳にするのが「深夜料金」の存在です。
 
「普通にご飯を食べるだけなのに追加料金がかかるの？」と戸惑ったことがある人もいるかもしれません。果たしてどれくらい余計にお金を払うのでしょうか。知っていれば無駄な出費を防げます。反対に知らないと、思った以上にお会計がかさんでしまうかもしれません。
 
今回は、ファミレスの深夜料金の仕組みと、どのくらい追加で支払うことになるのか、できるだけ分かりやすく解説します。夜の外出をもっと賢く楽しむために、ぜひ最後までチェックしてみてください。

そもそもファミレスの深夜料金とは？

ファミレスでの深夜料金とは、夜遅い時間帯に利用すると通常価格に上乗せして請求される追加料金のことです。なぜそんな制度が存在するのでしょうか。
 
理由の一つに、スタッフに対する「深夜割増賃金」があります。日本では労働基準法により、午後10時から午前5時まで働く従業員には通常よりも割り増しした時給を支払わなければならない決まりがあります。そのため、ファミレス各社はコストをカバーするために深夜料金を設定しているのです。
 
実際に厚生労働省の資料でも、深夜に働く労働者に対して25％以上の割増賃金を支払うことが義務付けられています。
 
以上の通り、深夜料金とは飲食店側だけのルールではなく、国の法律に基づいた仕組みです。
 

深夜料金はいくらぐらい追加で払うのか？

深夜にファミレスを利用した場合、どれくらいの追加料金がかかるのでしょうか。
 
たとえば、深夜料金が25％加算される飲食店で通常価格が800円のメニューを注文した場合、深夜料金が適用されると次の金額になります。
 
800円×1.25＝1000円
 
上記の式から分かるように、200円プラスされる計算です。
 
一見すると小さな金額ですが、ドリンクバーやデザートを追加していくと、合計額は意外に膨らみます。複数人で利用する場合は、なおさら注意が必要です。
 
この25％の割増率は、労働基準法第37条に定められた最低ラインです。一部の店舗では地域手当などが加算され、割増料金が高くなる場合もあります。
 

ファミレスごとの深夜料金事情

主要ファミレスチェーン店の深夜料金について調べてみると、午後10時以降の注文に対して深夜料金として10％加算している店舗が多いようです。店舗ごとに若干異なることがあるため、事前に公式サイトで確かめておくと安心です。
 
また、ファミレスによっては、そもそも深夜営業していない店舗もあるため注意してください。
 

深夜料金を避けるためのポイント

余計な出費を避けることは重要です。そこで、料金切り替え前に退店する深夜料金をうまく避けるためのコツをご紹介します。午後10時を境に料金が上がる店舗が多いため、できるだけその前に食事を終えて、会計を済ませるよう心がけましょう。
 
・テイクアウトを利用する
 
一部店舗では、テイクアウト商品には深夜料金がかからないことがあります。持ち帰りを選ぶだけで、追加料金を回避できる可能性があります。
 
・夜間割引やクーポンを活用する
 
たまに夜間限定の割引キャンペーンを実施しているファミレスもあります。公式アプリやサイトで最新情報をチェックしておくと、思わぬお得なサービスに出会えるかもしれません。
 
こうした小さな工夫を積み重ねることで、深夜でも賢くファミレスを利用できます。
 

深夜料金のしくみと対策を知って、賢くファミレスを使おう

ファミレスの深夜料金は、ただ単に「夜間に料金が高くなる」のではなく、法律で定められた労働環境を守るための仕組みです。基本的には通常料金の10%が目安ですが、ファミレスごとに細かな違いもあります。
 
午後10時以降の利用には注意しつつ、テイクアウトやキャンペーン活用など、ちょっとした工夫で無駄な出費を抑えられます。これから深夜にファミレスを利用する際には、ぜひ参考にしてみてください。
 

出典

厚生労働省　しっかりマスター労働基準法－割増賃金編－
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー