娘が「結婚式を挙げないつもり」と言っています。ご祝儀はどうすればいいのでしょうか？

近年では、結婚式を挙げずに入籍だけをする「ナシ婚」も増えてきました。もし娘さんがこの選択をした場合、親としてどのように祝福すればよいか迷う方も多いのではないでしょうか。
 
とくに気になるのが「ご祝儀を渡すべきか？ 」「渡すならいくらが妥当なのか？ 」という点です。
 
本記事では、結婚式を挙げない娘さんへのご祝儀の考え方やマナー、代替となるお祝いの形などをわかりやすく解説します。心のこもった祝福のヒントを見つけていただければ幸いです。

結婚式をしない「ナシ婚」の場合、ご祝儀はどうするべき？

結婚式をしない＝お祝いは不要と考える方もいるかもしれません。しかし、結婚そのものは人生の大きな節目です。結婚式をしない場合でも、結婚そのものは人生の大きな節目と考えられています。式の有無にかかわらず、「おめでとう」という気持ちを伝えることを大切にする人も多いようです。
 
実際、ナシ婚のカップルでも、親や親族からご祝儀やお祝いの品を受け取るケースはあります。式を挙げない場合でも、親からの贈り物やメッセージが記念になることもあるようです。

 

娘に渡すご祝儀の金額相場とタイミング

ご祝儀の金額には明確なルールはありませんが、一般的には10万～30万円程度が多いようです。
 
株式会社俄のアンケート調査によると、挙式・披露宴を挙げなかったカップルが親から受け取った金額は、「50万円未満」が一番多くなっています。結婚式に出席した場合の費用（ご祝儀・衣装代など）を参考に、少し余裕を持たせた金額にする方が多い傾向です。
 
タイミングとしては、入籍後すぐ〜1カ月以内を目安に渡すのがよいでしょう。もし結婚報告を後から聞いた場合でも、「遅くなったけどお祝いさせてね」と一言添えて渡すと、相手にも気を遣わせずに済みます。
 
なお、ご祝儀袋は白を基調にした「結び切り」の水引がついたものを選びましょう。金額に対して派手すぎるご祝儀袋は避け、品のあるデザインを心がけると安心です。

 

ご祝儀の代わりに選ばれることも多い贈り物とは？

最近では、現金の代わりにプレゼントを贈る親御さんも増えています。娘さん夫婦のライフスタイルや好みに合わせて、次のような贈り物が選ばれています。
 

・新生活に役立つ家電（炊飯器、電気ケトルなど）
・記念になるジュエリーや腕時計
・高級タオルや寝具など、普段は買わない上質な日用品
・家族で使える旅行券や食事券
・二人で選べるカタログギフト

 
「何を贈ったら喜んでもらえるか？ 」を考える時間も、親として幸せなひとときです。ただし、刃物やハンカチ、日本茶などは縁起が悪いとされるため避けましょう。
 
また、プレゼントと一緒にメッセージカードを添えると、気持ちがさらに伝わります。「式がなくても、ちゃんとお祝いしているよ」という思いを文字にして届けることで、娘さんの心にも残るでしょう。

 

形式よりも“心”を大切にしたお祝いを

娘さんが結婚式を挙げない決断をしたとき、親として何をすればよいか戸惑うのは当然です。けれど、何より大切なのは、形式ではなく「祝福の気持ちをどう伝えるか」です。
 
ご祝儀でも、プレゼントでも、メッセージでも構いません。大切なのは、娘さんの選択を尊重し、その人生の新たなスタートに心からエールを送ることです。結婚式がないからこそ、親からのあたたかい心遣いが、一生の思い出になります。ぜひ、ご自身らしい形でお祝いしてあげてください。

 

出典

株式会社俄　親からの結婚祝い・ご祝儀の相場や平均金額は？みんなもらってるの？
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー