幼稚園から大学まですべて私立のケース、教育費はいくらかかる？2000万円以上になるって本当？

「子どもの教育費はどのくらいかかるのか」。こうした疑問を持つ保護者の方は多いのではないでしょうか。特に、幼稚園から大学まで一貫して私立の学校に通った場合、その費用は相当な金額になると考えられます。
 
この記事では、すべて私立に通ったケースを例に、教育費の総額を試算してみます。

幼稚園から高校まで私立に通った場合の学習費は？

文部科学省「令和5年度 子供の学習費調査」によると、幼稚園から高校までの15年間をすべて私立で過ごした場合、かかる学習費の合計は約1897万円です。各段階の平均費用は次のとおりです。

・私立幼稚園（3年間）：約104万円
（年間約34万7338円 × 3年）
 
・私立小学校（6年間）：約924万円
（年間約154万1260円 × 6年）
 
・私立中学校（3年間）：約417万円
（年間約139万1438円 × 3年）
 
・私立高校（3年間）：約450万円
（年間約150万1691円 × 3年）

この金額には、授業料のほか、給食費や教材費、制服代、課外活動費、さらには塾や習い事などの学校外費用も含まれています。日々の学校生活にかかる費用全体が反映された金額といえるでしょう。
 

私立大学に進学すると教育費は2400万円超に

大学も私立に進学した場合、さらに大きな出費が待っています。
 
私立大学の学費は学部によって異なりますが、文部科学省「令和5年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金等調査結果」によると、私立大学（文系）の初年度納付金（入学金・授業料・施設設備費・実験実習料などの合計）は、以下のとおりです。

・文系：約127万6000円
・理系：約160万9000円

4年間の学費総額は、初年度納付金に2年目以降の学費（主に授業料・施設設備費・実験実習料等）を加えて計算します。一般的な目安は以下のとおりです。

・文系：約510万円
・理系：約644万円

この金額を先ほどの幼稚園～高校までの合計に加えると、

・文系の場合：1897万円（幼稚園～高校）＋510万円（大学）＝2407万円
・理系の場合：1897万円（幼稚園～高校）＋644万円（大学）＝2541万円

この金額には「受験費用」「教科書代」「自宅外通学の生活費」などは含まれておらず、状況によっては、さらに高額になる可能性もあるでしょう。
 

教育費は早めの準備と見通しが大切

幼稚園から大学まですべて私立に通った場合、教育費は2400万円を超えるケースもあります。これは住宅購入にも匹敵するほどの大きな出費といえるでしょう。
 
もちろん、進学先や学部、家庭の方針によって金額は異なります。しかし、私立一貫教育を選ぶのであれば、早めの資金計画がとても重要だといえるでしょう。
 

出典

文部科学省 令和5年度子供の学習費調査の結果について
 
執筆者：FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー