寝違えて首が痛い…「整形外科」と「接骨院」どちらに行くべき?診察代が安く済むのは?
配信日: 2025.05.30

さらに気になるのが、「どちらに行けば費用が安く済むのか」ということです。この記事では、整形外科と接骨院の違いをわかりやすく整理し、保険や費用の目安についても紹介します。

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「整形外科」と「接骨院」の違いとは?
整形外科では医師による診察が受けられ、レントゲンやMRIなどの検査も行えます。骨や関節、筋肉、神経の診断・治療を行い、医師の診察のもと、薬の処方やリハビリ指導も受けられるでしょう。
一方で接骨院(柔道整復師による施術所)は、打撲や捻挫、筋違いなど「ケガ」に対して、回復をサポートする場所です。国家資格を持った柔道整復師が、出血を伴わないケガの応急処置などを行います。ただし、レントゲンや薬の処方といった医療行為はできません。
保険適用の条件に注意
整形外科は病院なので、診察や検査、治療には基本的に健康保険が使えます。一方、接骨院で保険が適用されるのは、「ケガ」がはっきりしている場合に限られます。たとえば、骨折や脱臼、打撲、捻挫、肉ばなれなどが対象です。ただし、骨折や脱臼は応急処置を除いて、医師の同意が必要になります。
肩こりや筋肉疲労、ただの寝違えのように、ケガではないと判断されるケースでは、保険が使えず自費診療になる可能性が高いので、行く前に確認しておくのがおすすめです。
また、厚生労働省の資料でも、接骨院での施術には保険が使えるルールが定められており、患者が「いつ・どこで・どうしたか(負傷原因)」をきちんと説明できることが求められています。
実際にかかる費用の目安は?
治療内容や保険の適用条件が異なると、気になるのが「どちらのほうが安く済むのか」という点ではないでしょうか。
ここでは、整形外科と接骨院それぞれで通院した場合にかかる費用の目安を紹介します。初診時の料金に加えて、保険の有無による差にも注目してみましょう。
・初診料:約850円~1000円
・診察+湿布や痛み止めの処方:約1500円~2000円
・画像検査(レントゲン等)が入ると:3000円~4000円
・初回:約500円~1200円
・2回目以降:200円~700円程度
・1回あたり:3000円~5000円程度
このように、整形外科では保険診療の範囲が分かりやすく安心感がありますが、検査が加わると費用はやや高めになります。一方で、接骨院は一見安く感じられますが、自費の場合は整形外科より割高になるケースもあります。
「寝違え」は保険適用される?されない?
寝違えが「急性外傷」として扱える場合は、接骨院でも保険適用されますが、保険対象外とするケースもあります。接骨院で保険が適用されるかどうかは、症状や負傷の原因によって判断されるため、事前に確認するのが安心でしょう。
一方、整形外科であれば、医師が「頸椎捻挫」などと診断したうえで、適切な処置が施され、保険適用がされるケースが一般的です。どちらか悩んだ場合は、まず整形外科で診察を受けるのがベターでしょう。
自己判断せず、まずは相談しましょう
首の痛みはただの寝違えだと思っても、実は神経や姿勢の問題が関わっていることもあります。接骨院は入りやすく身近な存在ですが、保険が使える条件が細かく決まっていて、自費になると想像以上にお金がかかることもあります。行く前に確認しておくと安心でしょう。
まずは整形外科で診てもらい、必要に応じて接骨院を併用するのもひとつの方法です。接骨院では、痛みのケアだけでなく、姿勢や生活習慣についてのアドバイスを通じて、再発予防にも取り組んでいます。
地域に根ざした接骨院は、医療機関と連携しながら、身近な健康サポーターとして頼れる存在。困ったときは、ひとりで判断せず、まず専門家に相談してみましょう。
出典
厚生労働省 柔道整復に係る療養費の概要
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー