【要注意】国税庁から「税務調査中です」とメールが届いた!「150万円分を金資産に変えれば脱税にならない」とのことだけど、これって公式のメールなの? 詐欺と見極めるポイントを解説
配信日: 2025.05.30

本記事では、国税庁をかたる詐欺の手口や、詐欺がどうか見極めるポイントについて解説します。

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国税庁をかたる詐欺の手口
昨今は、以下のような文面の詐欺メールが広まっています。
【国税庁〇月〇日】未払い税金お支払いのお願い。ご確認ください。
https://〇〇〇〇
メールのタイトルや文面には、国税庁の名称(国税局や税務署などのケースも)が記載されています。内容は、主に未払いの税金の支払いについての知らせです。メールによっては「延滞金が発生する」や「財産を差押えしなければならない」など、不安をあおるような文面になっています。
メールに記載してあるURLにアクセスすると、銀行口座とパスワードを記入するように指示されます。万一指示通りに行動してしまうと、個人情報を取得されてしまうため、絶対に入力しないようにしてください。
また、「還付を受けられる」や「免除できる」など、金銭的なメリットを強調する文面と雑損控除や消費税還付に対する知識の薄さを突かれ、だまされてしまうケースもあります。その際、本人確認や還付金の送金口座を特定するためという名目でクレジットカードの情報を盗まれることもあるため、注意してください。
もしクレジットカード情報を盗まれてしまったら?
カード情報を盗まれたら、まずカード会社、あるいは警察の相談窓口に連絡を入れる必要があります。下記の手順でカードの停止手続きを進めましょう。
・すぐにカード会社に連絡してカードの利用停止手続きを行う
・警察に被害届を出す
・カード会社へ警察の受理番号を伝える
・カード会社の指示に従い再発行手続きを進める
詐欺か否か見極めるポイント
いざ詐欺メールが届いても、人によっては「もしかしたら本物かも?」と思ってしまうケースもあるでしょう。下記では、詐欺かどうかを見極めるポイントについて解説します。
電子メールやSMSのお知らせは無視する
そもそも、国税庁をはじめとする公的機関は、基本的に電子メールやSMSで国税関連の連絡はしません。そのため、電子メールやSMSが届いた時点で詐欺の可能性を疑い、不安な場合は公式HPなどに記載の連絡先に問い合わせましょう。
URLを確認する
詐欺メールか見分けるポイントとして、URLも挙げられます。昨今の詐欺メールは非常に巧妙化しており、URLの遷移先のホームページも細部まで作り込まれています。そのため、初見で偽物と見破るのはかなり難易度が高いといえます。
しかし、サイトの見た目を公式のものに似せられても、URLまで同じにはできません。URLをクリックする前に、必ずメールに記載してあるURLが正しいか確認しましょう。
文章に使われている日本語が不自然ではないかチェックする
詐欺と思われるメールが届いたら、文面をチェックしましょう。文法がおかしいものや、文字の誤変換が多いものは、詐欺メールと判断して問題ないでしょう。
また、文中に「アカウント停止」や「重要」「至急」などの文言が使用されているものも、要注意です。メールの受け手をあわてさせ、冷静さを失わせるためにわざとせかすような文言を用いている場合があります。
万一本物の国税庁から連絡が届いたら?
なお、詐欺ではなく本物の国税庁から連絡が届いた場合は、すぐに国税庁の指示に従って必要な対応を行いましょう。
万一脱税として扱われてしまうと、5年以下の懲役もしくは500万円以下の罰金、またはこれらの併科となります。
また、偽りをはじめとする不正行為で課税を免れようとした場合、さらに厳しい10年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、またはこれらの併科になるため、注意してください。
あわてずに対処することが大切
突然国税庁から連絡が来たら、いくら身に覚えがなくてもあわててしまう人がほとんどでしょう。しかし、冷静さを失ってしまっては詐欺メールを送った人物の思うつぼです。詐欺にあわないためにも、動揺せず落ち着いて本物か見極めましょう。
※ 2025/5/30 記事を一部、修正いたしました。
出典
警察庁 SOS47特殊詐欺対策ページ 警察官等をかたり「金地金」を詐取する特殊詐欺について
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執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー